2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14571400
|
Research Institution | Nara Medical University |
Principal Investigator |
前田 学 Nara Medical University, 医学部, 助手 (80311926)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三井 宣夫 奈良県立医科大学, 医学部, 名誉教授 (70145845)
秦野 修 奈良県立医科大学, 医学部, 講師 (40164850)
大軽 靖彦 大日本製薬(株), ラボラトリープロダクツ部・研究開発部, 部長
|
Keywords | 血清診断 / 単クローン抗体 / 固形癌 / PCNA |
Research Abstract |
今年度はKITを組むために必要な単クローン抗体の作成に重点をおいた。先ず、単クローン抗体作成に必要なできるだけ不純物を含まない抗原の精製を試みた。精製は極力単純な系にするため、種々のカラムを試みた結果、イオン交換クロマトグラフィが最適であることが判明した。そこでイオン交換クロマトグラフィにより、市販のウサギ胸腺粉末から市販品の抗PCNAポリクロナル抗体と免疫学的に強く反応する蛋白質画分を得た。この画分はPCNA蛋白質に相当する35KD〜40KDに認められ、ECLを用いたWestern Blotting法により単一バンドであったが、100KD以上の位置に非特異的に反応する蛋白質も混在していた。そこで非特異的反応物質を除く目的で35KD〜40KDの位置でゲルを切り取り、ゲルから電気泳動的に蛋白質を抽出した。この抽出物をECLを用いたWestern Blotting法により確認したが、37〜38KDの単一バンドのみであり、非特異的反応物質を含め他の供雑にバンドは認められなかった。非常に感度の高いECLを用いた結果でも単一バンドにまで精製されたので、これを抗原として、BALB/cマウスの腹腔に定法に従いアジュバントと共に投与した。マウス体内で抗体が生成されたことを確認した後、脾臓を摘出しX63マウスミエローマ細胞と融合した。このハイブリドーマ細胞を2度のサブクローニングを行いつつ培養し、培養上清が市販PCNA抗原と強く反応する2クローンを得た。ハイブリドーマ細胞が分泌している抗体のサブクラスを調べたところIgMクラスであることが判明した。現在、細胞融合を継続しており、IgGクラスの抗体を分泌すつクローンの作成を試みている。
|