2003 Fiscal Year Annual Research Report
神経栄養因子アンチセンスRNAの脊髄腔内投与による難治性疼痛治療の開発
Project/Area Number |
14571438
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
横山 正尚 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教授 (20158380)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
阿部 康二 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (20212540)
板野 義太郎 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (30127542)
溝渕 知司 岡山大学, 医学部・歯学部附属病院, 講師 (70311800)
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Keywords | 神経栄養因子 / アンチセンスRNA / 難治性疼痛 |
Research Abstract |
難治性疼痛の成因に神経栄養因子が関与していることが報告されているが、その機序は完全には明されていない。本研究はNGF、BDNF、GDNFなどの神経栄養因子がいかなる機序で脊髄レベルで難治性疼痛を発生するかを明らかにするとともに、それらのアンチセンスを脊髄内に投与することでの効果を検討することを目的としている。 3年計画の2年目の本年度は、難治性疼痛のモデルとしてラットで絞扼性神経損傷モデルおよび脊髄神経結紮モデルを作成し、経時的な行動観察を施行した。その結果、脊髄神経結紮モデルの方がより確実に機械刺激に対して神経因性疼痛をきたすことが観察され、本実験にはこのモデルを採用することを決定した。併せて、昨年度基礎段階の実験として作成した術後痛モデルもさらに詳しく行動観および脊髄レベルでのc-Fos蛋白の発現を観察した。 一方、神経栄養因子の発現を明らかとするため、PCR法にてプローベを作成した。脊髄神経結紮モデルラットの脊髄レベルでの神経栄養因子の発現をin situ hybridizationの手法を用いて観察し、経時的に疼痛行動との比較を実施した。同様に術後痛モデルにおける神経栄養因子の発現が慢性疼痛といかに異なるかも検討中である。 アンチセンスの作成は現在進行中であり、前段階としてそれぞれの神経栄養因子の抗体を投与する準備に入った。アンチセンス脊髄内投与のためのカテーテル挿入と微量注入用のosmo-pumpの装着はほぼ完成し、抗体投与の結果を見て最終段階のアンチセンス投与に移る予定である。
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Research Products
(1 results)