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2002 Fiscal Year Annual Research Report

麻酔薬の作用発現の調節機構-P-glycoproteinの機能の解明

Research Project

Project/Area Number 14571460
Research InstitutionOsaka City University

Principal Investigator

小田 裕  大阪市立大学, 大学院・医学研究科, 講師 (70214145)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 浅田 章  大阪市立大学, 大学院・医学研究科, 教授 (00047367)
濱岡 直也  大阪市立大学, 大学院・医学研究科, 助手 (80347492)
Keywordsリドカイン / ブピバカイン / P-glycoprotein / 痙攣
Research Abstract

ラットの頚動静脈及び大腿静脈にカテーテルを入れて覚醒させ、血圧・心拍数の監視下で2種類の薬物の投与が可能な実験モデルを作成した。さらにこのモデルに対して局所麻酔薬の持続静注を行い、痙攣の発生を観察し、痙攣発生時の麻酔薬の血中濃度および脳内濃度を測定した。P-glycoproteinの阻害薬としてサイクロスポリンおよびキニジンの投与を試みたが、サイクロスポリンでは著しい血圧上昇と末梢循環不全を生じ、血液ガス上も代謝性アシドーシスが生ずるためにキニジンのみを使用した。また、キニジンによって生ずる低血圧に対しては昇圧薬を併用投与することにより、キニジンを投与しない対照群と血圧を同レベルに保つことが出来た。局所麻酔薬としてリドカインおよびブピバカインを用い、各々に対してキニジンを併用した群と併用しない群の計4群で実験を行った。その結果、キニジン投与の有無でリドカインの痙攣誘発量、痙攣発生時の血中・脳内の濃度に有意差は無かった。キニジン投与の有無でブピバカインの痙攣誘発量には有意差は無かったが、キニジン併用群では痙攣発生時の蛋白結合・非結合ブピバカインの血中濃度は非併用群に比べて有意に低く、より低い血中濃度で痙攣が生ずることが明らかになった。またこの際の脳内のブピバカインの濃度はキニジン併用の有無で有意差は無かった。以上の実験結果から、リドカインはP-glycoprotein阻害薬により痙攣誘発は影響を受けなかったが、ブピバカインはP-glycoprotein阻害薬により痙攣誘発を生ずる血中濃度が低くなり、血液脳関門のP-glycoproteinがブピバカインの体循環から脳への流入を妨げている可能性が示唆された。

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Published: 2004-04-07   Modified: 2016-04-21  

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