2002 Fiscal Year Annual Research Report
医学生に対する緩和医療教育ホリスティックアプローチを開発するための基礎的研究
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14571468
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
白土 辰子 日本大学, 医学部, 講師 (50059565)
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Keywords | 緩和ケア / 医学生卒前教育 / チーム医療 / 全人的医療 / トータルペイント / 多職種参加型シミュレーション講義 |
Research Abstract |
目的:終末期医療における緩和ケアの必要性は認められてきたが、医師の理解を促進するにはまず医学生に緩和ケア理解を深める教育を取り入れて全人的医療をチームで実践できる医師を育てることが急務である。卒前教育カリキュラムに取り入れる重要項目について緩和ケア臨床現場で何が求められているかについて意識調査を実施した。 方法:認可されている緩和ケア専門施設112の看護部門へアンケートを送付した。87施設より回答あり(回収率78%)。 結果:1.現状で医師の緩和ケア理解を妨げている原因は治療優先教育と緩和ケア知識不足。2.緩和ケア促進のために最も必要とされる項目。3.トータルペイン理解と卒前に習得すべき知識。4.教育方法では看護学生と医学生の共同講義、シミュレーション・ケースを用いた多職種指導参加型講義の試みの勧め。5.緩和ケアで求められる医師の資質は何か?について分析した結果から緩和ケア卒前カリキュラムにとりいれる重点項目をあげる。アンケート結果は第5回緩和医療研究会で報告する予定である。 まとめ:医学生の緩和ケア理解を深めるには、全人的医療の理解を基礎にコミュニケーション・スキル、疼痛緩和の学習とチーム医療に重点をおき、さらに人間的成熟を促す教育が求められている。本校において実施している講義で収集したデータと上記のアンケート分析結果をもとにカリキュラム開発のためのアプローチを検討する。
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