2002 Fiscal Year Annual Research Report
前立腺特異抗原を用いた樹状細胞による進行前立腺癌標的細胞免疫療法の確立
Project/Area Number |
14571521
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
堀口 裕 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (60229234)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村井 勝 慶應義塾大学, 医学部, 教授 (90101956)
中島 淳 慶應義塾大学, 医学部, 専任講師 (10167546)
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Keywords | 前立腺癌 / 免疫療法 / 樹状細胞 / 前立腺特異的膜抗原 / 癌標的治療 / ペプチド / CTL / HLA-A24 |
Research Abstract |
1、HLA-A24結合性PSMAペプチドの設計:PSMA蛋白のアミノ酸配列のなかで、9〜10個のアミノ酸配列において、2番目のアミノ酸がYであり、同時にC末端がF、IまたはLとなるような9ペプチドを、HLA-A24結合性を持つ候補ペプチドとした。 2、HLA-A24^+細胞へのPSMA遺伝子の導入:PSMA遺伝子を組み込んだアデノウイルス発現ベクターを用いてPSMA遺伝子をHLA-A24^+細胞(MKN45等)に導入した。FITC標識抗PSMAモノクローナル抗体を用いて、導入したPSMA遺伝子がHLA-A24^+細胞表面に発現していることがFlow cytometryにより確認された。 3、樹状細胞(dendritic cells : DC)の誘導:健常者の末梢血より抽出した、末梢血由来単核球をrecombinant GM-CSFおよびIL-4を添加した培養液中で7日間、37℃、5%CO_2でインキュベートすることによりDCを誘導した。DCであることは、顕微鏡下での形態学的な観察に加え、Flow cytometryにより、膜表面抗原CD80,CD86やMHC class Iおよびclass IIが発現していることで確認した。 4、PSMA特異的cytotoxic T-lymphocytes(CTL)の誘導:3で誘導したDCに1の各候補ペプチドを加え、これをstimulatorとして用いて検討したところ、9つのうち2つのペプチドがそれぞれのペプチドに特異的なCTLの誘導をはかることができることが分かった。これらCTLは、2で作成したPSMA^+,HLA-A24^+細胞をMHC Class IおよびCD8を介して標的細胞として認識していることが示された。 5、今後の研究の展開:得られた2つのペプチドがホルモン不応性前立腺癌患者においてもPSMA特異的なCTLを誘導しうるかどうかを検討して行く予定である。
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Research Products
(1 results)