2003 Fiscal Year Annual Research Report
妊娠中毒症の発症における絨毛の増殖、分化異常の解析-細胞周期と酸化ストレスの関係
Project/Area Number |
14571557
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
古山 将康 大阪大学, 医学系研究科, 助教授 (00183351)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
筒井 建紀 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (00294075)
下屋 浩一郎 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (40291950)
木村 正 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (90240845)
辻江 智子 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (50362695)
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Keywords | 絨毛細胞 / 妊娠中毒症 / 酸化ストレス / 細胞周期 / サイクリン / HNE / COX-2 / 過酸化脂質分解産物 |
Research Abstract |
異常妊娠における絨毛細胞の細胞周期の発現解析 胞状奇胎の子宮内容除去時、人工妊娠中絶時、早産時、満期産時に絨毛細胞を採取し、蛋白を抽出し一部をパラフィン包埋した。妊娠各期の正常絨毛細胞と胞状奇胎で、細胞周期関連蛋白の発現をウェスタンブロットにて確認した。PCNA、CDK2及びCyclin Eタンパクの発現は、胞状奇胎と妊娠初期絨毛でほぼ同程度に強く発現した。妊娠後期胎盤では、その発現は減弱した。正常絨毛で、妊娠初期に高発現を示し後期には低下するp21は、胞状奇胎では妊娠初期絨毛よりさらに強い発現が認められた。正常胎盤に発現しているp57は、胞状奇胎には発現は認められなかった。正常絨毛で、妊娠初期に発現が弱く後期に増強するp27は、胞状奇胎では妊娠後期絨毛より強い発現が認められた。p21,p27,p57の胞状奇胎におけるlocationを免疫組織染色にて確認し正常絨毛と比較検討した。 絨毛組織における酸化ストレスの影響の解析 早産時、満期産時の絨毛組織を採取し、RNA、蛋白を抽出し、一部をパラフィン包埋した。酸化ストレスによって生じる過酸化脂質分解産物、4hydroxy-2nonenal(HNE)の蓄積を、免疫組織染色、ウェスタンブロットで確認した。妊娠中毒症における絨毛組織は、合併症のない絨毛組織と比較し、HNEの蓄積が顕著であった。絨毛羊膜炎の胎盤においても、合併症のない絨毛組織と比較し有意にHNEの蓄積が顕著であった。絨毛培養組織にHNEを添加し、cyclooxygenase-2(COX-2)の発現をRT-PCR、Westernblotting法にて検討した。COX-2の発現はmRNAレベル、タンパクレベルで、濃度、時間依存的に上昇した。PGの産生も時間依存的に上昇した。この研究結果は絨毛組織が酸化ストレスを受け過酸化脂質分解産物が上昇し、プロスタグランディン系を活性化させる可能性が示唆された。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] H.Nakamura., T.Kimura., M.Koyama., et al.: "NF κ B activation at implantation window of the mouse uterus"Am J Reprod Immunol. 51. 16-21 (2004)
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[Publications] K.Temma., K.Shimoya., T.Kimura., M.Koyama., et al.: "Effects of 4-hydroxy-2-nonenal (HNE), a marker of oxidative stress, on the cyclooxygenase (COX)-2 of human placenta in chorioamnionitis"Mol Hum Reprod. 10(3). 167-171 (2004)
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[Publications] K.Ogita., T.Kimura., M.Koyama., et al.: "Differential expression and localization of decorin in human choriodecidual membrance during preterm and term pregnancy"Am J Reprod Immunol. (in press). (2004)