2004 Fiscal Year Annual Research Report
緑内障性視神経障害の機能的障害と組織学的障害との関連の解明
Project/Area Number |
14571658
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
富田 剛司 東京大学, 医学部附属病院, 助教授 (30172191)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
国松 志保 東京大学, 医学部附属病院, 助手 (80301563)
松尾 寛 東京大学, 医学部附属病院, 助手 (60332615)
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Keywords | 視神経乳頭 / 画像解析 / 走査レーザー眼底鏡 / レーザースペックル / 乳頭組織血流 |
Research Abstract |
正常の雄のカニクイザル18頭36眼について、レーザー走査眼底断層計にて視神経乳頭の形態を計測し、正常サル視神経乳頭の12個パラメーターの性状につき検討した。形態計測は一頭につき1週間以内に3回行い、その平均値を解析の対象とした。その上で、各パラメーターの平均と標準偏差、左右眼における各パラメーターの差、および各パラメーター間の相関性を検索した。その結果、12の視神経乳頭パラメーターにおいては、左右眼に差は存在しなかった。中でも、視神経乳頭面積、乳頭辺縁部面積、乳頭縁の高低差の左右差は他のパラメーターの中でもより差が少なかった。3回計測した際の各パラメーターの測定変動係数は、乳頭辺縁部面積、乳頭縁高低差、乳頭辺縁体積、平均陥凹深度、最大陥凹深度、平均網膜神経線維層厚、網膜神経線維層断面面積で10%以下であり、特に乳頭辺縁部面積は5%以下の変動係数であった。乳頭辺縁部面積と乳頭縁高低差の間には、関連性は薄く、乳頭面積との相関も見られなかった。以上のことから、カニクイザル眼において、視神経乳頭形態の経時的変化をモニターするのに最適なパラメーターは、乳頭辺縁部面積と乳頭線高低差であると結論できた。 家兎とサルを用いて、水溶性カルシウム拮抗薬であるイガニジピン点眼後の視神経乳頭部組織血流の変化をレーザースペックル法を用いて調べたところ、同薬点眼は、乳頭組織血流を1回点眼で約10%、1週間連続点眼で約30%増加させた。サル眼においても、1週間連続点眼にて約40%の組織血流の増加がみられた。
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Research Products
(5 results)