2002 Fiscal Year Annual Research Report
新しいシェーグレン症候群モデルマウスにおける自己抗原の同定と臨床応用
Project/Area Number |
14571790
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
大山 順子 九州大学, 大学院・歯学研究院, 助手 (70294957)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
白砂 兼光 九州大学, 大学院・歯学研究院, 教授 (30093420)
吉田 裕樹 九州大学, 生体防御医学研究所, 助教授 (40260715)
中村 誠司 九州大学, 歯学部附属病院, 講師 (60189040)
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Keywords | シェーグレン症候群 / 自己免疫疾患 / モデルマウス / 自己抗原 / サイトメガロウイルス |
Research Abstract |
われわれはSLE自然発症マウスNZM 2328にマウスサイトメガロウイルスを感染させ、ウイルスが検出されなくなった後にシェーグレン症候群(SS)の病理像に類似した唾液腺炎を発症する新しいSSのモデルマウスを確立した。このモデルは遺伝的に自己免疫疾患を発症する個体にウイルスが感染することによってさらなる自己免疫反応が出現しており、実際の自己免疫疾患の発症に非常に近い状態と考えているしこの新しいモデルマウスを用いてSSの自己抗原を同定するために本年度は以下の研究を行った。 1.SS様唾液腺炎を発症したマウス脾臓から採取したB細胞とミエローマ細胞SP2/0-Ag14を用いてハイブリドーマを作成した。増殖してきたクローンは培養上清を用いたHeLa細胞とヒト唾液腺細胞株HSGの染色でスクリーニングを行い、陽性クローンについてはさらにマウス顎下腺の凍結切片の染色を行った。その結果、腺房細胞の細胞質を染色する2クローンと導管上皮細胞の表面抗原を染色する1クローンが得られた。現在このクローンが認識する抗原の同定を開始している。 2.マウス顎下腺、耳下腺、舌下腺、その他の臓器から抽出した蛋白を用いてウエスタンブロッティングを行い、SS様唾液腺炎を発症したマウスの血清と反応させたところ、各唾液腺のみで50kDaの蛋白との反応が認められた。また、HSG細胞株から抽出した蛋白と血清を免疫沈降させたところ44kDa、17kDaの蛋白の沈降を認めた。現在これらの蛋白についても解析を進めている。
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