2004 Fiscal Year Annual Research Report
新しいシェーグレン症候群モデルマウスにおける自己抗原の同定と臨床応用
Project/Area Number |
14571790
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
大山 順子 九州大学, 大学院・歯学研究院, 助手 (70294957)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 誠司 九州大学, 大学院・歯学研究院, 教授 (60189040)
吉田 裕樹 佐賀大学, 医学部, 教授 (40260715)
白砂 兼光 九州大学, 大学院・歯学研究院, 教授 (30093420)
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Keywords | シェーグレン症候群 / モデルマウス / 自己抗原 |
Research Abstract |
SLE自然発症マウスにマウスサイメガロウイルスを感染させることにより、ウイルスが唾液腺内で検出されなくなった後にシェーグレン症候群(SS)に類似した組織像を示す唾液腺炎を発症する新しいSSモデルマウスを作製した。そして、このSS様唾液腺炎を発症したマウスの唾液腺浸潤リンパ球が認識する抗原の同定を行うことで、SSの自己抗原の同定を試みた。 SS様唾液腺炎を発症したマウスの中にはヒト唾液腺細胞株(HSG)の17kDa、44kDaの蛋白や主にマウス腺組織に存在する62kDa、50kDaの蛋白に反応する自己抗体が血清中に存在するマウスが高頻度にみられた。これらの蛋白の中で主にマウス腺組織に存在する62kDaの蛋白を同定し、リコンビナント蛋白を作製してヒト血清と反応させたところ、SS患者の中にこの蛋白と反応する血清を持った患者がいることがわかった。また、この蛋白を抗原としてT細胞の反応性を検討したところ、T細胞の増殖も認めるものもあった。したがって、この自己抗原はSSの自己抗原の一つであると考えている。現在患者のSSの発症時期や増悪時期とこの蛋白に対する反応との関連を検討しており、この自己抗原蛋白がSSの発症や病態の形成にどのように関与しているかを考察している。
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