2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14571793
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
角 美佐 長崎大学, 歯学部附属病院, 講師 (90284702)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高木 幸則 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助手 (30295084)
米津 康一 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教授 (70167039)
中村 卓 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (30172406)
片山 郁夫 長崎大学, 歯学部附属病院, 助手 (80295089)
栄田 智 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助手 (80325662)
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Keywords | 拡散強調撮像 / ADC / 頚部のリンパ節疾患 / 転移リンパ節 / 悪性リンパ腫 |
Research Abstract |
平成14年度は、頚部リンパ節疾患の鑑別における拡散強調画像の有用性をあきらかにするために、頭頚部悪性腫瘍(扁平上皮癌S.C.C.)の転移リンパ節、良性腫大リンパ節、及び悪性リンパ腫を対象に検討を行った。 用いた装置は、GE横河メディカルの1.5テスラSIGNA Horizon LX 1.5T CV/NVである。拡散強調撮像シーケンスは、Single-shot EPIを用いたスピンエコータイプの拡散強調撮像で、motion probing gradient (MPG)パルスの大きさは、b=500及び1000sec/mm^2を用いた。みかけの拡散係数ADC (apparent diffusion coefficient)は、各b値での病巣の信号強度から算出した。また経験のある放射線科医4名に、通常のT1強調像、T2強調像、及びガドリニウム造影後のT1強調像の3種の画像における転移を示唆する異常信号の有無について、ROCテストをおこない、その結果えられたAz valueとADC値から得られたAz valueを比較し、ADCの診断能についても、検討をおこなった。 結果 1.ADCは、悪性リンパ腫、良性腫大リンパ節、転移リンパ節の順に高く、統計的にも有意差がみられた。 2.転移リンパ節のなかでも、原発巣が低分化型S.C.C.の場合は、高分化型S.C.C.の場合に比べて、ADCは有意に低くなった。 3.T1、T2、及び造影後のT1強調像の3種の画像における転移を示唆する異常信号の有無を診断基準とした場合のAz valueと、ADCを診断基準としたときのAz valueには、ほとんど差がなかった。 まとめ 拡散強調撮像によって得られるADCは、リンパ節内部の定性的変化を定量的に表すことができるため、転位リンパ節、及び悪性リンパ腫の診断に有用であると考えられた。
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