2002 Fiscal Year Annual Research Report
3次元CT画像による顔面対称性の解析:評価システムの確立
Project/Area Number |
14571804
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Research Institution | Asahi University |
Principal Investigator |
勝又 明敏 朝日大学, 歯学部, 助教授 (30195143)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
有地 淑子 愛知学院大学, 歯学部, 講師 (60232063)
藤下 昌巳 朝日大学, 歯学部, 教授 (50028809)
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Keywords | 顎変形症 / 3DCT / 顔面非対称 |
Research Abstract |
目的:CT画像3次元(3D)表示法を利用した顎顔面の3次元座標計測により,顔面の非対称を自覚せず他覚的にも正常(対称)な顔貌を持つ人における顎顔面解剖学構造の平均的な対称性について検討して,このデータを基に顎変形症患者の顔面対称性を評価するシステムを確立することを目的とした。 材料および方法:我々の施設に蓄積されたCT画像データより,CT検査時年齢が10歳代後半から30歳代前半であること,オトガイから鼻骨までの範囲が連続スキャンされていること,予備的に作成した骨硬組織の3DCT画像で顔面非対称および他の顎変形を認めないこと,第1大臼歯および切歯に欠損がないことを条件に16症例を選択して正常(顔面対称)群とした。これらの症例でCT検査が施行される理由となった疾患は,偏位を伴わない骨折,広範囲の炎症,軟組織腫瘍等であった。軸面スライスCT画像上に頭部X線規格写真の計測点が持つ解剖学的意味に基づいた点を印記し,これらの計測点が明示される半透過3DCT画像をボリュームレンダリング法にて作成した。鼻骨上縁の正中点,トルコ鞍中心点,および第2頚椎歯突起尖端で構成される平面を正中矢状基準面とし,これに直交する前額および軸位基準面を規定した。3DCT画像上で明示された計測点について各基準面からの垂直距離をCT画像の画素数として計測してmmに換算した。左右の同名計測点における距離のから当該計測点における対称度を算出した。なお,オトガイ正中の如く対を成さない計測点については,正中矢状基準面からの垂直距離を対称度とした。 結果:正常群における外耳孔,眼窩下縁,蝶顎裂,上下第1大臼歯,上下中切歯,下顎頭,下顎角,前鼻棘,およびオトガイ正中の平均対称度と標準偏差を基にダイアグラムを作成した。 次年度は,顔面非対称症例群のCT画像から同様に対称度を求めてこれにプロットし,正常群との比較において非対称の局在する解剖学的構造を明示し,対称度の評価を試みる予定である。
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Research Products
(1 results)