2002 Fiscal Year Annual Research Report
グラスアイオノマーセメント系材料の色調変化に関する総合的研究
Project/Area Number |
14571820
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Research Institution | Iwate Medical University |
Principal Investigator |
川嶋 敏宏 岩手医科大学, 歯学部, 助手 (80204717)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
久保田 稔 岩手医科大学, 歯学部, 教授 (10005100)
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Keywords | グラスアイオノマーセメント / 色調 / 吸水 / 電気抵抗 / 圧縮強さ / 重量変化 |
Research Abstract |
練和開始後1時間以内の変化 グラスアイオノマーセメント(GIC)の色調変化について記録した。製品により若干異なるが,10分までに,L*値は急激な低下を示し,その後緩やかな上昇を示した。a*値はほとんど変化せず,b*値は,10分から20分までにわずかな低下を示し,その後ほとんど変化しなかった。レジン強化型GICでは,光照射前後の変化について記録した。L*値は,大きく低下し,a*値はほとんど変わらずb*値はわずかに低下した。レオメーターにより,セメントの凝結時間を記録すると,ほぼ10分であったので,L*値との関連性が高い可能性がある。GICおよびリン酸セメント,ポリカルボキシレートセメントの電気抵抗値の変化を記録した。GICでは,20分までに約1MΩに上昇し,その後60分で,10MΩに達し,その後も上昇する傾向を示した。リン酸セメントでは,60分で3MΩまで上昇した。しかし,測定のばらつきが大きいことと,測定試片が直径4mm,高さ8mmと設定したため,電気抵抗測定のレンジを超えてしまうことが分かったので,試片の設定を変え,再度測定を行っている。 練和開始後30日以内の変化 GICおよびレジン強化型GICの色調変化について記録した。どちらもL*値は14日まで低下を示し,その後も緩やかな低下傾向を示した。どちらもa*値はほとんど変化しなかった。レジン強化型GICにおいてb*値は,緩やかな低下傾向を示した。GICの吸水による重量変化を記録した。GICは,1〜2%の増加を示し,初めの10日以内の変化が大きかった。GICの14日までの圧縮強さの変化を記録した。徐々に圧縮強さが大きくなる傾向を示したが,ばらつきが大きく,有意差は無かった。
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