2003 Fiscal Year Annual Research Report
根尖歯周組織破壊に対するマクロライド系抗生物質の制御機構の解析
Project/Area Number |
14571821
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Research Institution | Meikai University |
Principal Investigator |
菊地 寛高 明海大学, 歯学部, 助手 (70234193)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂上 宏 明海大学, 歯学部, 教授 (50138484)
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Keywords | マクロライド / 根尖性歯周炎 / 歯内治療 |
Research Abstract |
広域抗生物質の一つであるマクロライド系抗生物質が、細菌に対する増殖抑制以外に、炎症性サイトカインの発現を著名に抑制する働きを有することがいくつかの研究から明らかにされてきている。また、現在、び慢性肺炎などを始めとするいくつかの組織炎症の治療に対し、本抗生剤の臨床応用が開始されている。そこで近い将来、マクロライド系抗生物質を根尖歯周組織の炎症に対し治療薬として臨床応用する上で、その骨吸収抑制の基礎的な作用機構を分子生物学的に解析する事は、同組織に及ぼす副作用、さらにはその投与方法、投与量など治療薬への利用に向かい極めて重要である。 本研究は上記の点を詳細に検討し、マクロライド系抗生物質による根尖周囲組織における炎症調節機構の一端を明らかにすることを目的とし、平成14年度より平成16年度をめどに着手した。研究概要は以下に示すように大別される。 1)LPSによる骨吸収刺激作用のメディエーターである炎症性サイトカイン及びCD14の発現と、マクロライド系抗生剤エリスロマイシンによるその抑制機構の検討。また、骨吸収活性に対する本抗生物質の抑制作用が、破骨細胞の分化抑制によるものか、あるいは機能抑制によるものであるのかを検討した(研究分担:菊地 平成14年度)。 2)本抗生物質の細胞障害性に関し検討を加えた(研究分担:坂上 平成14年度)。 3)細胞傷害性を示さない濃度における口腔内偏性嫌気性菌に対する抗菌活性の検討(研究分担:菊地 平成15年度)。 4)根尖性歯周組織へのドラッグデリバリーシステムの開発の基礎的研究として、マクロライド系抗生物質の荷電状態の検討(研究分担:菊地 平成15年度)。 その結果、本抗生剤は、5mA/min程度の直流電流により容易に根尖歯周組織での濃度を増加させられることが推察され、またLPSによるCD14発現を抑制する結果は、細菌感染による歯周組織の炎症に対し、有効な治療薬となり得ることが示唆された。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Nakayachi T, et al.: "Structure-activity relationships of a, b-unsaturated ketones as assessed by their cytotoxicity against oral tumor cells."Anticancer Research. 24(in press). (2004)
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[Publications] Shirataki Y et al.: "Cytotoxicity and radical modulating activity of isoflavones and isofravones from Sophora species."Anticancer Research. 24(in press). (2004)
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[Publications] Wakabayashi H, et al.: "Cytotoxic activity of azulenes against human oral tumor cell lines."Anticancer Research. 23. 3237-3241 (2003)
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[Publications] Wakabayashi H, et al.: "Cytotoxic activity of tropolones against human oral tumor cell lines."Anticancer Research. 23. 2385-2389 (2003)