2002 Fiscal Year Annual Research Report
試作根管治療用エンジンにNi-Tiファイルを使用した時の根管拡大形成の評価
Project/Area Number |
14571825
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
川島 正 日本大学, 松戸歯学部, 講師 (50158862)
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Keywords | 根管治療用エンジン / Ni-Tiファイル / 根管模型 / トランスポーテーション |
Research Abstract |
各種Ni-Tiファイルの根管形成状態を観察するためにエポキシレジン製透明根管模型を用いて実験を行った.申請時、試作中であった根管治療用エンジンはDenta Port(モリタ社製)として市販された.Denta Portに各種Ni-Tiファイルを装着して根管形成を行った.根管模型の根管は長さ16mmの円錐形で根管口の直径は1.25mm,根尖部の直径は0.8mmでテーパーは0.028であった.各種Ni-Tiファイルは(1)Profile(テーパー08,#80,19mm),(2)Profile(テーパー07,#60,19mm),(3)K3 Assorted(テーパー06,#40,21mm),(4)K3 Assorted(テーパー06,#35,21mm)を用いた.根管形成用エンジンの回転数は300rpmで行った.根管模型を分割する前にトレーレジンにてトレーを作成した.根管模型をディスクを用いて3分割し.根管の切断面,合計5ヶ所の根管の直径を測定し,直径とテーパー度から根管口からの距離を求めた.次にトレーに根管模型を戻して,各種Ni-Tiファイルにて根管形成を行った.根管形成後,前述の5ヶ所の根管の直径を測定し、テーパー度の変化を計算にて求めた。その結果,(1)は7.2mmまでテーパー08〜13の範囲内であった.(2)は9.1mmまでテーパー04〜06の範囲内であった.(3)は8.8mmまでテーパー05〜07の範囲内であった。(4)は7.3mmまでテーパー05から08までの範囲内であった.以上のように,.各種Ni-Tiファイルで根管形成すると力加減や方向に関係なく,ファイルのテーパーとほぼ同様のテーパーが形成されることがわかった.今後,エンジンの回転数やトルクを変化させたり,湾曲根管を用いて,同様の実験を行い,トランスポーテーションを三次元的に分析することにより各種Ni-Tiファイルの特性を把握し,より安全に臨床で使用できるように検討を行う.
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