2003 Fiscal Year Annual Research Report
歯質接着機構の解明に関する研究-ハイブリッド層の超微細構造の分子分光学的検討-
Project/Area Number |
14571826
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
宮崎 真至 日本大学, 歯学部, 講師 (70239391)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
風間 秀樹 (株)トクヤマデンタル, 研究所, 所長(研究職)
岩崎 圭祐 日本大学, 歯学部, 助手 (00291708)
安藤 進 日本大学, 歯学部, 講師 (40120365)
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Keywords | 歯質接着性 / 光重合型レジン / レジンモノマー / ラマン分光分析 / 脱灰 / レジン浸透性 |
Research Abstract |
市販されている歯質接着性修復システムのうち,2およびワンステップ接着システムを実験に用いた。これらのシステムを製造者指示に従って使用することによってラマン分光分析用試片を製作した。すなわち,象牙質接合界面について顕微レーザーラマン分光分析装置を用いて,象牙質の脱灰程度とこの脱灰層へのレジン成分の浸透性を製品別に評価,検討した。また,同様の手法を用いて,レジンセメント歯質接着システムの脱灰ならびにレジンモノマー浸透性についても検討を加えた。 象牙質接着試片を半切し,象牙質とレジンの接合界面を鏡面研磨し,これを顕微ラマン分光分析用試片とした。測定には,空間分解能0.8μmの分解能を有する顕微ラマン分光分析装置(System2000,Renishaw)を使用した。測定用試片を試料台に載せ,レジン側から象牙質方向に精密マッピングステージを0.2μm幅で移動させながら,連続的にラマンスペクトルを測定した。得られたラマンスペクトルのうち,歯質(アパタイト)およびレジン(ベンゼン管およびアルキル基)を指標として,それぞれのピーク強度をグラフ化することによって,象牙質の脱灰程度およびハイブリッド層のレジン濃度傾斜性を検討した。 その結果,レジンの浸透性には象牙質の脱灰程度が大きな因子となることが判明した。さらに,脱灰の程度とレジンの浸透性とは,その歯質接着精を決定する重要な因子となることから,使用される前処理材とボンディング材との組合せは,耐久性にすぐれた接着システムを設計する上で極めて重要な事項となることが示唆された。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Miyazaki M, Onose H, Iida N, Kazama H: "Determination of residual double bonds in resin-dentin interface by Raman spectroscopy"Dent Mater. 19. 246-252 (2003)
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[Publications] Miyazaki M, Onose H, Sato H, Moore BK, Platt JA: "Analysis of the enamel/adhesive resin interface with laser Raman microscopy"Oper Dent. 28. 136-142 (2003)
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[Publications] 佐藤 光, 宮崎真至, 佐藤智美, 吉田武史, 檜垣 潤, 安藤 進: "光重合型レジンに関する研究-とくにワンステップ接着システムの汎用性について-"接着歯学. 21. 186-195 (2003)