2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14571850
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
築山 能大 九州大学, 大学院・歯学研究院, 助教授 (10236870)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
市来 利香 九州大学, 大学院・歯学研究院, 助手 (20325567)
松山 美和 九州大学, 歯学部附属病院, 助手 (30253462)
古谷野 潔 九州大学, 大学院・歯学研究院, 教授 (50195872)
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Keywords | 咬合 / 感覚 / 感覚異常 / 厚さ弁別能 / 口腔顔面痛 / 顎関節症 |
Research Abstract |
咬合に病的な問題が認められないにもかかわらず咬合の違和感を訴える患者において,咬合感覚異常に対する咬合感覚センサーの関与の可能性を検討することを目的として,上下顎中切歯間における厚さ弁別能を計測した.今年度はおもに対照となる基礎データの収集のために,健常有歯顎者を対象に実験を行った. まずは,被験者には20歳代の健常有歯顎者10名を選択した.厚さ弁別能試験には厚さ2,5,10mmのスタンダードブロック(SB)とSBから±0.25mmずつ厚さの異なる12種類のテストブロック(TB)を使用した.SBより「薄い」TBを「厚い」,「厚い」TBを「薄い」と答えた場合を誤答とし,誤答数を算出して弁別能を調べた.20代の健常有歯顎者の厚さ弁別能に関しては,2,5,10mmのSBの誤答数においては,2mmと10mmの間で統計学的な有意差が認められた(P<0.05,一元配置分散分析).また,全てのSBにおいて厚いブロック群の誤答数は薄いブロック群よりも有意に高い値を示した(P<0.05,対応のあるt検定).今回の実験で用いたブロックの厚さは過去の報告とはことなるが,結果は同様の傾向を示した.この研究成果の一部は,平成14年度日本補綴歯科学会九州支部学術講演会,第7回日本頭蓋下顎障害学会学術大会,2002 Fall Meeting of the Korean Academy of Prosthodonticsで報告した.現在20代の健常有歯顎者の被験者数を増やしつつ実験を進めているが,同時に,今後咬合感覚異常者について実験を行うにあたって,対象となるであろう40〜50代の年齢層だけではなく,さらに高齢な被験者についても計測を行い,加齢による厚さ弁別能の変化の有無についても実験を行っている.
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