2002 Fiscal Year Annual Research Report
DIMOX法による画期的なセラミックス基複合歯科材料の開発
Project/Area Number |
14571853
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
門川 明彦 鹿児島大学, 歯学部, 助手 (00169533)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 卓男 鹿児島大学, 歯学部, 教授 (40113584)
篠原 直幸 鹿児島大学, 歯学部附属病院, 助教授 (40136891)
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Keywords | セラミックス / 金属 / DIMOX法 / 曲げ強さ |
Research Abstract |
歯科補綴分野においてセラミックス系材料は,審美性,生体親和性など優れた特質を有し,一定の評価を受けているが,脆性材料のため破損等の問題も指摘されている.一方,金属材料は機械的強度は優れているが,審美性の問題,また貴金属などの価格高騰による医療コストの増加などの問題が指摘されている.一般工業会においては,セラミックス・金属複合材料の研究開発はかなり行われているが,歯科分野においては関連した研究はほとんど行われていない.そこで本研究では,セラミックスと金属の優れた特性を併せ持つ,軽量で強靭で経済的なセラミックス・金属複合材料の作製を試みた. 日本タングステン(株)基山研究開発センターに試料作製を依頼し,当センターに設置されている高周波誘導ホットプレス装置を使用し,Directed Metal Oxidation(DIMOX)法で試料作製を行った.平均粒径1μm及び8μmのアルミナ粒子間隙に,融点に近い温度まで加熱した平均粒径25μmのアルミニウム金属粒子を,大気雰囲気中で酸化させながら加圧(250kg/cm^2)焼結により浸透させていった.完成した試料の理工学的性質を測定した結果,従来の歯科用セラミックス材料と比較して高い曲げ強さを示した.特に平均粒径8μmのアルミナ粒子を含有する複合体は優れた機械的強度を有していた.これはセラミックスと金属間で濡れが良く,両者が三次元的に強固に絡み合い緻密な複合体が生成されたものと考えられ,補綴臨床応用可能なセラミックス基複合歯科材料の開発が示唆された.
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[Publications] 伴 清治: "歯冠用硬質レジンと純チタンおよびチタン合金との接着力に与えるアルカリ処理の効果"歯科材料・器械. 21・39. 43 (2002)
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[Publications] 村口 浩一: "硬質レジン前装冠の審美性を修正するためのペイントレジンに関する研究"日本補綴歯科学会雑誌. 46・107. 134 (2002)
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[Publications] 門川 明彦: "歯冠用硬質レジンと純チタンの接着強さに及ぼすアルカリ処理の効果-接着耐久性の評価-"歯科材料・器械. 21・40. 26 (2002)
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[Publications] Seiji Ban: "Improving Bond Strength through Alkaline Treatment of Titanium to Veneering Resin"Transactions of the Fourth International Congress on Dental Materials. 16. 145 (2002)
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[Publications] Takahito Kanie: "New Economical Water Blasting Machine to Remove Refractory Investment and Metal Oxide"Transactions of the Fourth International Congress on Dental Materials. 16. 314 (2002)