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2002 Fiscal Year Annual Research Report

歯の漂白は酸素ラジカルの発生による-歯の漂白の機序と活性酸素による歯質への影響

Research Project

Project/Area Number 14571863
Research InstitutionTokyo Dental College

Principal Investigator

矢崎 欽也  東京歯科大学, 歯学部, 講師 (70157973)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 川口 充  東京歯科大学, 歯学部, 教授 (20096473)
渡邊 弘樹  東京歯科大学, 歯学部, 講師 (00158651)
河田 英司  東京歯科大学, 歯学部, 助教授 (40147260)
Keywords過酸化尿素 / 過酸化水素 / 光照射器(長波長紫外線・可視光線) / ヒト抜去歯 / ルミノール / 歯髄腔・根管 / ヒドロキシル ラジカル / 過酸化物の光分解
Research Abstract

歯の漂白の実施後にみられる副作用には、軽度疼痛および歯髄炎様疼痛を伴う術後の不快症状や歯の脆弱化などが挙げられる。術後にみられる軽度疼痛、知覚過敏様疼痛や歯髄炎様痛を伴う不快症状の報告は過酸化物を用いた漂白の場合に多くみられる。そこで、これらの不快症状に注目して、歯の表面に適用した漂白剤の成分が歯質を通り抜け歯髄腔まで到達するか否かについて、ヒト前歯抜去歯を用い模擬人工根管を作成して調べた。歯髄腔に100mMリン酸緩衝液を満たし人工髄腔液とした。漂白剤を通法に従い人工根管の歯冠部歯面に適用したときの、人工髄腔液中に漏出した過酸化物量を測定した。その結果、過酸化物を主成分とする漂白剤の場合、漂白剤中の過酸化物はすべて歯髄腔内に漏出移行していた。過酸化水素を主成分とする漂白剤では、過酸化尿素を主成分とするものに比べて歯髄腔内に移行した過酸化物の量が多く、過酸化水素分解で発生した酸素ラジカルによる歯質の破壊が関与していることが考えられた。つぎに過酸化水素と過酸化尿素の違いを考察した。1分子の過酸化尿素は2分子の尿素と1分子の過酸化水素から構成されていて、同モルの過酸化水素にくらべて作用は約1/3である。また、過酸化水素はpHが高くなるにつれて反応性が上昇して分解されやすくなることが知られている。過酸化尿素を主成分とした漂白剤のpHは過酸化水素を主成分としたものに比べて高いので、過酸化尿素を構成する過酸化水素は自動分解し酸素ラジカルを発生する。この酸素ラジカルは、漂白剤中の過酸化水素が分解して生じた酸素ラジカルと同一であると考えられる。さらに、この酸素ラジカルは過酸化尿素中に含まれる尿素で捕捉消去される可能性が知られているので、過酸化水素を主成分とする場合に比べて余剰の酸素ラジカルの発生が少なく、歯髄腔への移行量が少ないことがわかった。

  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Publications (1 results)

  • [Publications] 河田 英司, 矢崎 欽也: "漂白剤の歯髄への浸透"The Journal of Dental Engineering. 143. 21-24 (2002)

URL: 

Published: 2004-04-07   Modified: 2016-04-21  

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