2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14571897
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
藤澤 健司 徳島大学, 歯学部, 助手 (40228979)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中西 宏彰 徳島大学, 歯学部, 助手 (00243717)
石川 邦夫 九州大学, 大学院・歯学研究院, 教授 (90202952)
宮本 洋二 徳島大学, 歯学部, 講師 (20200214)
北岡 栄一郎 徳島大学, 歯学部附属病院, 助手 (60343307)
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Keywords | 炭酸カルシウム / アラゴナイト / 中性リン酸水溶液 / リン酸水素カルシウム / ハイドロキシアパタイト |
Research Abstract |
本研究の目的は、炭酸カルシウムの粒度調整(粒径が小さくすると比表面積が大きくなり、溶解度が速くなる)および炭酸カルシウムの種類(カルサイト(溶解性小)、アラゴナイト(溶解性中)、バテライト(溶解性大))を制御することにより骨類似の炭酸アパタイトを形成するアパタイトセメントを開発することである。さらに試作したアパタイトセメントの骨置換性を破骨細胞の吸収活性の観点から定量化し、実験動物を用いて試作アパタイトセメントの組織親和性および骨置換性についての検討を行った。 まず、炭酸カルシウムの粒度調整を行った。粒径10ミクロンの炭酸カルシウムを粉砕機を用いて粒径1ミクロンに調整した。作製した試料とリン酸水素カルシウムを混和した後、中性リン酸水溶液を加えて練和すると硬化体となった。練和後1週間でわずかなハイドロキシアパタイトの存在を確認できた。さらに混和物の比を変化させたが、ハイドロキシアパタイトの増加はみられなかった。この際、いずれの試料も間接引っ張り強さは小さかった。 ついで、炭酸カルシウムの種類を変えるべく、アラゴナイトを用いた。粒径1ミクロンのアラゴナイトおよびリン酸カルシウムを混和し、中性リン酸水溶液で練和すると、24時間後にわずかなハイドロキシアパタイトが確認できた。さらに、同試料を37℃、相対湿度100%の条件下で保存すると、経時的にハイドロキシアパタイトの占める割合が多くなってきた。アラゴナイトを細粉し、同条件下で練和・保持すると、さらに硬化体中に占めるハイドロキシアパタイトの割合が多くなるのを確認した。 以上のことから、粉砕したアラゴナイトとリン酸カルシウムを練和することにより、ハイドロキシアパタイトを作製できることを確認した。
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