2002 Fiscal Year Annual Research Report
口腔外科手術における麻酔からの安全で快適な回復の検討―アミノフィリンの効果―
Project/Area Number |
14571912
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Research Institution | Tokyo Dental College |
Principal Investigator |
櫻井 学 東京歯科大学, 歯学部, 講師 (50225843)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
一戸 達也 東京歯科大学, 歯学部, 教授 (40184626)
金子 譲 東京歯科大学, 歯学部, 教授 (00085747)
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Keywords | アミノフィリン / プロポフォール / フェンタニール / 全身麻酔 / 覚醒 |
Research Abstract |
本研究代表者(櫻井 学)は,この数年間メチルキサンチン系薬剤の全身麻酔薬への影響を観察してきた.吸入麻酔では,アミノフィリンがイソフルラン・笑気麻酔からの回復を促進することを報告した(Sakurai S, Fukunaga AF, Kaneko Y, Ichinohe T, Kobayashi Y : Anesthesiology 89 1998).静脈麻酔であるプロポフォール対しては,静脈内持続投与中に8-phenyltheophyllineを投与することにより兎が覚醒することを確認した. 今回,プロポフォール8mg/Kg/時間,フェンタニール3μg/Kg/時間で維持された全身麻酔からの回復に対するアミノフィリン(5mg/Kg)投与の効果を,アミノフィリン非投与のときと比較し検討した.その結果アミノフィリン投与は非投与に比較し,指示行動に従うまでの時間,見当識の回復時間を有意に短縮し(10.2±5.3分vs14.7±3.4分,13.2±5.4分vs17.7±5.7分),認識力の回復も有意に促進した.また,アミノフィリンの投与により,非投与と比較しフェンタニール投与に伴う,呼吸抑制も拮抗した(麻酔後3分の分時換気量:3936±1205ml vs 2577±1044ml,麻酔後5分の分時換気量:4031±1333ml vs 2570±804ml).アミノフィリン投与に伴う副作用は,術後の疼痛増強も含め認められなかった.これらの結果からプロポフォールおよびフェンタニール持続投与麻酔に対し,アミノフィリンの投与は,安全に回復を促進することが示唆された.
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