2002 Fiscal Year Annual Research Report
電顕2重染色を用いた破骨細胞におけるBMP signalingの発現
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14571916
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
寺門 正昭 日本大学, 歯学部, 助教授 (60059904)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大井田 新一郎 鶴見大学, 歯学部, 助教授 (10114745)
稲毛 稔彦 日本大学, 歯学部, 助教授 (90096769)
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Keywords | BMP / receptor / 破骨細胞 / 骨形成 / 骨芽細胞 / 線維芽細胞 |
Research Abstract |
従来の研究においてBMPと破骨細胞との関連性は研究されていない。また,receptor下流にあり破骨細胞の骨形成能を調節するシグナル伝達物質については全く研究が行われていないのが現状である。近年,BMP下流にあると考えられる新規シグナル伝達物質Smadが発見された。そこで,Smadとその下流にある遺伝子の発現を検索し,破骨細胞のlifecycleおよび骨吸収能を制御する遺伝子カスケードを解明したいと考えた。 材料と方法 材料には体重約200gのWistar系ラットを用いて、第1臼歯の抜歯を行い,抜歯窩における骨の再生過程も観察する。術後1,2,4,5,7,14日に4%paraformaldehyde溶液を用いて左心室より灌流固定を行った。組織をEDTAで脱灰後,パラフィン切片とした。 免疫組織化学的方法 (1)Ligand BMP-4,BMP-6 (2)receptor BMP receptor:マウス,BMPR-IA, BMPR-IB, BMPR-II, TGF-βreccptor:マウスTβR typeI, TβR type II抗体 抜歯後1日目では,抜歯窩は血餅で満たされていた。抜歯後3日目では線維化が開始した。また,抜歯後5日目で骨形成が開始され,抜歯後14日目では抜歯窩は新生した骨組織で満たされた。BMPおよびそのrecptorの反応は抜歯後3日目では前骨芽細胞,線維芽細胞および破骨細胞にみられた。反応は破骨細胞に最も強かった。抜歯後5日目では前骨芽細胞および線維芽細胞の反応は破骨細胞よりも強かった。骨組織の再生過程において,BMPは先ず破骨細胞を刺激し,骨欠損部の骨表面を吸収した後,前骨芽細胞を骨芽細胞に誘導するものと考えられた。したがって,BMPは骨再生過程でおもにautocrneとして作用し,骨の形成や吸収に関係する細胞の機能に中心的な役割をはたすものと考えられた。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 稲毛稔彦, 大井田新一郎, 寺門正昭他: "抜歯窩の治癒過程におけるBMPの遺伝子発現"日本大学歯学部総合歯学研究所研究報告書. 03号. 101-111 (2003)
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[Publications] 稲毛稔彦, 他: "歯胚の成長に伴う硬組織形成の微細構造"日本大学歯学部研究紀要(一般教育). 29号. 45-53 (2001)
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[Publications] 稲毛稔彦: "歯科におけるBMPと骨誘導の発展性"日本歯科医師会雑誌. 53・11. 1029-1036 (2001)
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[Publications] 稲毛稔彦, 寺門正昭, 他: "電子顕微鏡を用いたエナメル芽細胞におけるamelogeninmRNAの遺伝子発現"日大歯学. 76・5. 491-499 (2001)
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[Publications] 稲毛稔彦, 寺門正昭, 大井田新一郎他: "マウス顎顔面の発育におけるCBFA-1およびBMP-4の局在について"日大歯学. (発表予定).
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[Publications] 稲毛稔彦他: "歯周組織とエナメルタンパク"永末書店. 61-69 (2002)