2002 Fiscal Year Annual Research Report
顎関節症患者におけるストレス因子の検討(唾液中chromogranin Aについて)
Project/Area Number |
14571930
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Research Institution | Osaka Dental University |
Principal Investigator |
有家 巧 大阪歯科大学, 歯学部, 講師 (70184281)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
覚道 健治 大阪歯科大学, 歯学部, 教授 (30131379)
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Keywords | ストレス / ストレス因子 / 唾液 |
Research Abstract |
顎関節症の原因は不明であるが,一般に種々の因子が関与する多因子説が受け入れられており,ストレスは大きな要因と考えられている。chromogranin A(CgA)は内分泌系および神経系に広く分布する糖タンパクで、CgAはカテコラミン類と共存し、共放出されるため交感神経-副腎系の活動を示す指標となり,唾液CgAはストレスの新しいマーカーとして期待されている。 予備実験として健常人ボランティアに暗算法によるストレス負荷を与え,経時的に唾液CgAを測定した。被験者は本研究の目的および方法を説明し,同意の得られた男性3名,女性3名の計6名である。 実験方法:健常成人ボランティアに暗算法による精神的負荷を10分間与えた。負荷前,負荷中および負荷後の唾液CgAを5分間隔で測定した。 結果:術前の唾液CgAの平均は1.127pmol-CgA/mg-proteinで,負荷後5分は1.330pmol-CgA/mg-protein,負荷後10分では1.857pmol-CgA/mg-proteinであった。また負荷終了後5分では2.131pmol-CgA/mg-protein,終了後10分では1.719pmol-CgA/mg-proteinであった。すなわち唾液CgAは精神的ストレスを反映するストレス因子として有用であることが確認できた。
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