2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14571946
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
藤木 辰哉 岡山大学, 歯学部附属病院, 助手 (20322232)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮脇 正一 岡山大学, 歯学部附属病院, 講師 (80295807)
山本 照子 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (00127250)
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Keywords | 嚥下 / 前歯部開咬 / 舌背の動き / 顎顔面形態 |
Research Abstract |
本研究は,矯正治療に伴う顎顔面形態の変化により,嚥下時の舌運動がどのように変化するのかを定量的に調査し,その特徴を抽出する事で,矯正治療によって作られるであろう予測形態に対して嚥下時の舌運動を予測できるような,顎・口腔機能予測システムを開発することを目標としている。本年度の研究目的は,顎顔面形態と嚥下時の舌運動との関連を調べることであった。前歯部開咬の女性(患者群)10名および前歯部に平均的な被蓋を有する女性(対照群)10名を被験者として,側面頭部X線規格写真およびX線映画を撮影した。側面頭部X線規格写真は,当科所有の分析ソフトにてskeletal patternおよびdenture patternの分析を行い,その被験者の顎顔面形態の特徴を評価した。X線映画法で得られたフィルムは,当科所有のシネアンギオプロジェクターを用いて,コマ送りやスローモーションで映像化し,嚥下時の舌の動きや嚥下に要する時間および鼻咽腔閉鎖のタイミング等を定量的に分析した。側面頭部X線規格写真およびX線映画から得られたデータの相関を調査した。その結果,患者群では,下顎下縁平面角や下顎枝の長さ,上顎骨の前後径と嚥下時の舌背前部の動きとの間に相関が見られた。また,患者群では,下顎下縁平面角や下顎角,下顎枝の長さと嚥下時の舌-口蓋接触距離の変化との間に相関が見られた。対照群では,これらのような相関は見られなかった。前歯部開咬患者では,下顎下縁平面角のような形態的特徴と嚥下時の舌運動との間に密接な関わりを持っていることが示唆された。今後は,矯正治療による顎顔面形態の変化に伴い,嚥下時の舌運動がどのように変化していくのかについて検討していく予定である。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Tatsuya Fujiki: "Relationship between maxillofacial morphology and deglutitive tongue movement in patients with anterior open bite"Am. J. Orthod. Dentofac. Orthop. (In press). (2003)
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[Publications] Shouichi Miyawaki: "Condylar motion during lateral excursive jaw movement in patients with unilateral posterior crossbite"Dentistry in Japan. 38. 85-88 (2002)
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[Publications] 井上雅秀: "歯の自家移植後矯正治療と補綴治療を行った大臼歯欠損成人症例"Orthodontic Waves. 61(2). 103-109 (2002)
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[Publications] Masanao MINATO: "An adult case untreated for 7 years after loss ofthe lower left first molar"Orthodontic Waves. 61(6). 466-470 (2002)
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[Publications] Shouichi Miyawaki: "Factors associated with the stability of titanium screws placed in the posterior region for orthodontic anchorage"Am. J. Orthod. Dentofac. Orthop. (In press). (2003)
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[Publications] Shouichi miyawaki: "Kenji Takada and William R. Proffit Editors ; Orthodontics in the 21st Century -Where are We Now? Where Are We Going?"Osaka University Press. 216(161-164) (2002)