2004 Fiscal Year Annual Research Report
歯の移動時の骨リモデリングに関する歯根膜由来の因子の同定と機能解析
Project/Area Number |
14571952
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
大庭 康雄 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 助教授 (40294706)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
谷本 起穂 徳島大学, 医学部・歯学部附属病院, 助手 (20380032)
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Keywords | 歯根膜細胞 / メカニカルストレス / マイクロアレイ法 |
Research Abstract |
1.圧縮力に応答した遺伝子の発現解析 メカニカルストレス負荷実験として、今回われわれはコラーゲンゲルを用いて3次元培養した歯根膜胞に負荷をかける実験系を確立した。予備実験において本実験系における歯根膜細胞が圧縮力に応答していることが確認できた。そこで、圧縮力(メカニカルストレス)を負荷した場合と負荷しない場合における歯根膜細胞内の遺伝子発現の違いについてマイクロアレイ法を用いて検討した。 2.遺伝子検索および研究対象の遺伝子特定と決定 30,000遺伝子を対象に発現を検討したところ、17,607遺伝子が検出可能であった。そこで、メカニカルストレスに反応して特異的に発現する遺伝子に関して、NCBI Databaseを利用して遺伝子検索を行った結果、メカニカルストレスを負荷した場合85個の遺伝子の発現上昇と、23個の遺伝子の発現減少が確認された。そのうち既知遺伝子では、サイトカイン、ストレス関連因子、Gタンパク関連因子などの遺伝子がメカニカルストレスに反応してそれらの発現を増加させた。一方で、機能未知なものとしての53個の遺伝子がメカニカルストレスに反応してそれらの発現を増加することも確認された。 現在、これらのデータをまとめた論文を作成中である。今後は、既知遺伝子の歯根膜細胞における機能解析を進めるとともに、機能未知遺伝子の絞り込みを行いその機能や局在を明らかにし、歯根膜細胞に特異的な新規遺伝子の解明を行う必要がある。
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