2003 Fiscal Year Annual Research Report
歯の圧下移動による支持歯槽骨の増加についての術式開発に関する基礎的研究
Project/Area Number |
14571973
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Research Institution | Tsurumi University |
Principal Investigator |
中村 芳樹 鶴見大学, 歯学部, 講師 (10097321)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野田 晃司 鶴見大学, 歯学部, 助手 (10148059)
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Keywords | 歯の移動 / 圧下移動 / 歯槽骨 / マイクロCT / テトラサイクリン |
Research Abstract |
実験動物としてはビーグル犬を使用した。ビーグル犬の左側下顎第3前臼歯(P3)(右側はコントロール)の根尖下部の頬側骨表面にミニスクリューネジを植立し、約10週間放置し、骨とスクリュウネジとの骨結合をはかった。その後、P3にフックの付いたクラウンを装着し、約100gの圧下力をNi-Ti製のコイルスプリングで付与し、圧下移動を行った。圧下移動開始後、1週間ごとに歯槽頂線維群の外科的切断と骨の形成状態を観察するためにテトラサイクリンを投与した。約4週間後、動物をと殺し、固定、樹脂包埋し観察試料を作製した。観察はデンタルX線撮影およびマイクロCTによる観察を行った。 圧下移動を行わなかったコントロールのP3では歯槽骨は歯根を囲むように観察された。歯槽骨頂は歯頚部より僅かに根尖側よりに位置したが、頬側の骨はかなり薄かった。圧下移動を行うと、P3は2mm程度根尖側に頬側移動を伴って移動した。圧下移動しても歯根尖が下顎管と交通する様相はみられず、根尖を被覆するように骨が覆っていた。歯槽骨頂も歯の移動と供に根尖側に移動したが、頬側の骨頂は歯頚部よりかなり下方に位置し、歯槽骨の高さの減少が認められた。歯槽頂線維群の切断を行った群では、圧下単独群と比較して歯槽骨の形態が異なっていた。幾分歯槽骨頂の下方への移動、およびその厚さに違いがみられた。テトラサイクリン所見では圧下単独群と線維切断を行った圧下群ともに舌側歯槽骨での骨の形成がみとめられ、頬側移動を伴った圧下移動がおこっているものと思われた。
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