2005 Fiscal Year Annual Research Report
基礎看護教育課程における患者-学生間距離の変化に関する研究
Project/Area Number |
14572203
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
杉山 敏子 東北大学, 医学部, 助教授 (90271957)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡邊 生恵 東北大学, 医学部, 助手 (30323124)
柏倉 栄子 東北大学, 医学部, 助教授 (60282026)
石田 真知子 東北大学, 医学部, 教授 (40282024)
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Keywords | 患者-学生間距離 / 対人距離 / パーソナルスペース / 心拍数 / 瞬目率 / 血圧 |
Research Abstract |
この研究では,看護職を目指している学生の入学時から卒業までの対人関係,さらには就職後の対人関係の経過を,実際の対人距離と心理的対人距離,また,理想とする対人距離を測定し分析を行った.同時に病室を想定した実験場面で,対人距離と心拍数や瞬目などの生理的指標を測定し,看護職を目指す学生の対人距離の調整の仕方の経過を分析した.これらの2点をふまえて現場に応用するとともに,基礎看護教育における教育プログラムの開発に必要な知見を得ることを目的とした. 平成17年度は研究の最終年度として,今まで行ってきた調査・実験について全体の結果を再検討しながら問題を整理し,以下のようにこの研究のまとめを行った.(1)3年課程の看護教育において基礎実習といわれている臨地実習では,1年次から2年次にかけて患者-看護者の距離を探るかのようにお互いの距離のとり方を学習しているようであった.(2)1年次ではより対人距離が短く,2年生になると3年次学生や適切な距離といわれている距離に近づいていた.(3)3年次の実習になると実習の状況により,距離のとり方は変化し,患者と看護者の関係による距離のとり方というよりはその場の雰囲気や状況に左右される傾向にあった.(4)3年次学生では理想とする距離と実際の距離はほとんど一致しており,自分の意図する距離のとり方は学習していることがわかった.今後の課題として,患者が看護者との距離のとり方にどのように感じているかを検討する必要があることがあげられた.
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