2003 Fiscal Year Annual Research Report
看護婦(士)の効果的なコミュニケーション能力の特徴
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14572226
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
伊東 美佐江 山口大学, 医学部, 助手 (00335754)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
正村 啓子 山口大学, 医学部, 教授 (40145339)
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Keywords | 効果的なコミュニケーション能力 / 社会的スキル / 看護師 |
Research Abstract |
今日、患者の権利や自律、インフォームド・コンセント、情報開示、生前の意思表示など、医療を取り巻く状況は複雑に変化する中、ますます看護職者の効果的コミュニケーション能力が要求されている。 本研究の目的は、第一に、コミュニケーション能力を査定する質問紙(Swets、1983年)、"How Well Do You Communicate"の妥当性と信頼性を検証することである。第二に、看護師のコミュニケーション能力と、看護師の年齢・性別・職位・看護師としての勤務年数・現在勤務している場所のタイプと、カウンセリング・対人関係の研修経験と、看護師自身のコミュニケーション能力の認識との関連を明らかにすることである。 Swetsの承諾を得て、研究代表者が質問紙を日本語に訳し、日本語を母国語とするバイリンガル2名のバックトランスレーションを得て、英語を母国語とする看護教官2名により確認し、妥当性・信頼性を検討した。質問紙のCronbach's αは0.87であり、Riggio(1986)によって開発されたSocial Skills Inventoryの日本語版(榧野、1988)と有意な相関を示していた。 3箇所の日本の病院に総計310の質問紙を配布し、有効回答率は26.1%であった。対象者のうち95.1%が女性であり、平均年齢は35.5歳で、21歳から57歳までの範囲であった。管理職と答えたものは、21.0%あり、看護師としての平均勤務年数は12.8年(1-35年の範囲)であった。また、61.7%のものがカウンセリングや対人関係の研修を受けたことがあると回答した。重回帰分析の結果、看護師のどのような背景要因が効果的なコミュニケーション能力に影響しているかについて統計学的には明白ではなかった。しかしながら、看護師自身のコミュニケーション能力に対する習得感や自信の状況は、コミュニケーション能力に大きく関連していることが明らかとなった。
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Research Products
(2 results)