2003 Fiscal Year Annual Research Report
要介護者の追跡調査による施設入所待機要因と在宅生活継続支援ケアマネジメントの検討
Project/Area Number |
14572236
|
Research Institution | Saitama Prefectural University |
Principal Investigator |
野川 とも江 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 教授 (20104987)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大畑 政子 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 助手 (40363783)
遠藤 まり子 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 助手 (20292394)
|
Keywords | 施設入所待機者 / 在宅生活継続支援 / ケアマネジメント / 追跡調査 / 居宅サービス / 介護保険施設 |
Research Abstract |
目的:介護保険居宅サービス利用・未利用者(以下、利用群・未利用群)における介護保険施設への入所待機者の1年後の追跡調査を実施し、入所待機関連要因と在宅生活継続支援のためのケアマネジメントの方法を検討する。 方法:対象者は、第1次調査(平成14年度実施)介護保険施設入所申し込み有群のうち、利用群41人、未利用群15人(死亡・転出等除く)の計56人。調査は、郵送で説明文・承諾書及び質問紙を同封し訪問面接の承諾を得た10人に実施。倫理的配慮:面接内容は、承諾を得てテーブ録音、コード化。調査内容:要介護者の現在の所在・状況、家族状況、入所希望状態、待機状況、介護保険施設入所希望理由等。 結果:入所申し込み有群56名の1年後動態 死亡者は、利用群7人(13.7%)、未利用群6人(25.0%)と未利用群が高率。1年間の入所者は、利用群13人(31.7%)、未利用群6人(40.0%)と未利用群がやや多かった。対象者概要 利用者群の90%が女性、90歳以上6人、80歳代1人、介護度は重度。未利用群2人は60歳代男性、重介護。入所者は利用群で特養・老健・入院各1人、その他5人は自宅介護。未利用群は特養1・入院各1人と自宅者無。1年後入所希望、待機期間、介護状況 面接調査対象者10名のうち、利用群8人中5人は「今すぐ入所希望」であるが、1〜2年待機中、入所希望無2人。未利用群2人は入所待機中。入所は本人了解の例は少なく家族が希望。介護者は入所希望無1人以外身体疲労、心身ストレスの愁訴あり。入所待機要因 痴呆・寝たきり重介護、24時間見守りを要し、介護者は心身共に疲労し、入所希望であった。しかし、経済的理由で入所が実現できない例もあった。 考察:入所待機者は介護度が重度の高齢女性の要介護者で、介護者が心身のストレスで、今すぐ入所を希望している。しかし、待機期間が長く、要介護者の状態改善支援、介護家族支援ハイリスク者として、入所待機要因を改善するため緊急に個別的なケアマネジメントによる継続的支援が必要である。
|
Research Products
(5 results)
-
[Publications] 野川とも江, 遠藤まり子, 大畑政子他: "介護保険における居宅サービス未利用者の特性と施設入所待機要因の検討"第62回日本公衆衛生学会抄録集. 50・10. 693 (2003)
-
[Publications] 野川とも江, 遠藤まり子, 大畑政子他: "介護施設入所待機者の1年後の追跡調査による入所待機要因の検討"第8回日本在宅ケア学会学術集会抄録集. 106-107 (2004)
-
[Publications] 遠藤まり子, 野川とも江, 大畑政子: "在宅痴呆性高齢者の家族介護者の続柄別にみた主観的QOLの特徴"第4回日本痴呆ケア学会抄録集. 217 (2003)
-
[Publications] 大畑政子, 野川とも江, 遠藤まり子: "初老期痴呆者の在宅介護を可能にする支援方法の検討"第4回日本痴呆ケア学会抄録集. 218 (2003)
-
[Publications] 野川とも江: "介護家族支援-ケアマネジメントの視点から"現代のエスプリ. 437号. 126-136 (2003)