2004 Fiscal Year Annual Research Report
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14572241
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Research Institution | Nagano College of Nursing, School of Nursing |
Principal Investigator |
安田 貴恵子 長野県看護大学, 看護学部, 教授 (20220147)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北山 三津子 岐阜県立看護大学, 看護学部, 教授 (70161502)
森 仁実 岐阜県立看護大学, 看護学部, 助教授 (40326111)
嶋澤 順子 長野県看護大学, 看護学部, 講師 (00331348)
御子柴 裕子 長野県看護大学, 看護学部, 助手 (00315847)
酒井 久美子 長野県看護大学, 看護学部, 助手 (90347378)
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Keywords | 家族支援 / 介護価値 / 訪問看護 / 介護家族 / 介護体験 / 対象理解 / 得ていることの変化 / 得るものを促す援助 |
Research Abstract |
1)介護者が介護体験を通して得ているものの内容の変化とその要因の分析 調査協力の承諾を得た15世帯17人の介護者のうち、介護対象者の死亡や長期に渡る施設入所の例を除いて、数ヶ月〜6ヶ月おきに3回面接調査を実施できたのは10世帯12人であった。介護状況とその認識を聞き取り、介護体験を通して得るものの内容(14年度作成)を分析視点として用いて、得ているものの内容の変化を抽出し、何らかの変化を確認できたのは11人であった。その要因として、家族内で介護対象者のことを話し合っていること、家族員から理解されていると実感できる体験があること、介護以外に打ち込める活動をしていること、介護者が信頼できる理解者が存在していることなどが考えられた。また、2次調査に得ていることの変化を確認しても、3次調査では新たに確認できない例では、介護者の健康状態がすぐれないことや家族員のサポート感が得られないことが要因として推測された。 2)事例検討に参加した看護職者等の認識に関する調査 1)で行った調査の結果をもとに、調査世帯を担当する看護職者等と事例検討を行い、延べ28回実施した。事例検討に参加した看護職者等のうち、研究協力の承諾の得られた10人を対象とした。調査内容は、事例検討に参加することを通して気づいたことや考えたこと、事例検討の後で援助に活かしていること、事例検討に参加したことに関する感想・意見である。面接内容を分析した結果、介護者のニーズに応じた援助を行なうことや介護家族に関する理解を深めており、これらの気づきを活かして、事例検討参加後には、家族に意識して声をかける、介護状況だけでなく家族の気持ちも時間をかけて聞くなどの家族への介護支援を意識的に行っていた。 事例検討に参加した体験は、担当世帯に対する援助を見直したことに加えて、家族支援の必要性とその方法を認識して、他の世帯に対する援助においても波及効果をもたらしていた。
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