2003 Fiscal Year Annual Research Report
在宅高齢者の生活環境と生活リズムの関係性の分析-「人間-環境系」の視点から
Project/Area Number |
14572244
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
宮島 朝子 京都大学, 医学部, 教授 (60115946)
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Keywords | 在宅療養者 / 在宅高齢者 / 生活環境 / 生活リズム / 「人間-環境系」 / Actiwatch] |
Research Abstract |
本研究は、健康レベルの異なる在宅高齢者を対象に生活環境と生活リズムの実態を把握し、それらの関係性を「人間-環境系」の視点から分析することを目的に、3年間の予定で行っている。平成15年度は2年目に当たる。 今年度は昨年度同様、「在宅療養者」を対象とした調査<A>と、「在宅高齢者」を対象とした調査<B>の2つを行った。 調査<A>については、兵庫県立R病院を退院した男性1名、女性1名を対象に、退院による環境移行のもとでの生活リズムの変化を把握した。男性は失語症はあるが身体的な障害は軽く、居住環境も特に問題とならなかったため、退院後の生活リズムも特に問題は見られなかった。女性は認知障害はなかったが排泄障害があり、退院後まもなく他の医療機関に再入院となったため、退院後の経過はほとんど把握できなかった。しかし、退院前後の生活リズムは特に問題は見られなかった。 調査<B>については、自立した生活を送っている65歳以上の男女を対象としているが、本年度は兵庫県立看護大学「まちの保健室」に来談した高齢者は比較的少なかったため、中年層を含む男女27名を対象に調査を行った。年齢層が若いこともあり、生活リズムの上で大きな問題を抱えている対象は見られなかった。 従って、今年度は昨年度に比べ、より健康な対象者の生活環境と生活リズムの関係性を見て来たことになる。 来年度は可能な範囲で、これまでに調査対象とした在宅療養者の追跡を行う予定にしている。また、最終年でもあり、2年間にわたる成果をまとめ、学会等に報告していく予定である。
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