2004 Fiscal Year Annual Research Report
術後せん妄の予防及び早期発見を目的とした日本語版NCSの信頼性・妥当性の検証
Project/Area Number |
14572272
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Research Institution | GIFU UNIVERSITY |
Principal Investigator |
松田 好美 岐阜大学, 医学部, 助教授 (10252149)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹内 登美子 岐阜大学, 医学部, 教授 (40248860)
高橋 由起子 岐阜大学, 医学部, 助手 (90313915)
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Keywords | 術後 / せん妄 / 日本語版NCS / 信頼性・妥当性 |
Research Abstract |
平成16年度は、術後患者の急性混乱・錯乱を予防、早期発見するための看護を導き出す基礎資料を得るために文献検討を継続すると共に、新しい知見を得るために術後せん妄の研究者であり日本語版NEECHAM Confusion Scaleの翻訳者の一人である綿貫氏を岐阜大学へ招聘し講義を受けたり、応用心理学会へ参加した。また岐阜大学医学部附属病院「医学研究倫理審査委員会」及び静岡総合病院「研究倫理審査会」の研究許可を得てデータを収集した。 1.術後せん妄に特定したアセスメントについて(文献等による新しい知見) 「日本語版NEECHAM Confusion Scale」「The Confusion Assessment Method for the ICU(CAM-ICU)」「Mini-Mental State Examination(MMSE)」を使用する予定であったが、術後第1病日に図や文字を書くことが困難であるため、MMSEを中止し「Abbreviated Mental Test(AMT)」をアセスメント指標として使用することとした。このテストはMMSEより簡単で簡便に行うことができ手術患者を対象に用いられており、術後せん妄の発症に関するsensitivityとspecificityは、93%と84%であり、アセスメント指標として有効であると考えられる。 2.データ収集 せん妄となる可能性のある患者(65歳以上、麻酔時間6時間以上)に術前から面接を行ったが、術後にせん妄となられる患者数が少なく、フィールドを増やし静岡総合病院および岐阜大学医学部附属病院の他病棟(再度倫理審査会の許可を得る)においてもデータを収集した。研究許可が得られた30名弱の対象者で2名がせん妄となり、数名に日本語版NEECHAM Confusion Scaleにおいて低下がみられた。
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