2004 Fiscal Year Annual Research Report
公共圏の中の科学技術に関する科学論的・政治哲学的研究
Project/Area Number |
14580007
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Research Institution | Nanzan University |
Principal Investigator |
小林 傅司 南山大学, 人文学部, 教授 (70195791)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山脇 直司 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (30158323)
木原 英逸 国士舘大学, 政経学部, 教授 (60204955)
藤垣 裕子 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助教授 (50222261)
平川 秀幸 京都女子大学, 現代社会学部, 助教授 (50329934)
横山 輝雄 南山大学, 人文学部, 教授 (80148303)
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Keywords | 参加型テクノロジーアセスメント / 科学技術コミュニケーション / もんじゅ裁判 / 科学技術ガバナンス |
Research Abstract |
本年度は、研究の取りまとめの一環として、参加型テクノロジーアセスメントに関するワークショップを、2004年6月にセミ・クローズドの合宿形式で開催した。そこでは、名古屋のごみ問題をめぐるハイブリッド型フォーラム、六ヶ所村における原子力に関する対話、安間川河川改修計画に関するコンセンサス会議などの実例報告と、討議を行い、今後とも研究者のネットワークを維持し研究を発展させることにした。これはおそらく、日本で最初の、参加型テクノロジーアセスメントに関する研究集会であったと思われる。今後の課題として確認された事項は以下のとおり。(1)全国的課題と地域的課題で、参加型手法にどのような工夫が必要か。(2)「参加」の手法としてどのようなものがありえるかをさらに検討し開発、実践してみること。(3)参加型手法により生まれた成果を政策決定に結びつけるための手法およびその理論的根拠の解明。 また、8月に開催された4S(Society for Social Studies of Science)とEASST(European Association for the Study of Science and Technology)共催の国際学会(パリ)において、小林、藤垣、平川らが参加し、報告を行った。今回の学会のテーマはPublic Proofであり、科学技術に関する意思決定において、パブリックが提出する知見の位置づけが主として討議された。われわれは日本の事例を中心に報告するセッションを組み、注目を浴びた。 また、研究計画に予定されていた事例研究のひとつ、「もんじゅ裁判」の分析を通じて、法的思考と科学技術の海面に重要な問題が存在することが明らかになり、今後の研究課題として取り組むことにした。
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Research Products
(11 results)