2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14580025
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Research Institution | Aichi University of Education |
Principal Investigator |
鈴木 英樹 愛知教育大学, 教育学部, 助教授 (40235990)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
辻本 尚弥 久留米大学, 健康スポーツ科学センター, 助教授 (70299519)
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Keywords | 持久性走トレーニング / 骨格筋 / 筋線維代謝特性 / 脱トレーニンン / ラット |
Research Abstract |
本研究の目的は、過去(若齢期)に運動を行ってから時を経て再び運動を行った場合、過去に行った運動が再開した運動適応にいかなる影響を及ぼすかを検討することである。本研究は特に運動の効果器である骨格筋の代謝特性に着目した基礎的な研究であり、研究対象として実験動物(ラット)を用いている。また、運動は強度や持続時間の規定が容易な小動物用トレッドミルを用い、健康の維持・増進のために推奨される持続性の運動を採用した 昨年度は若齢期で採用した持久性の走トレーニングがラットの骨格筋の代謝特性にいかに影響を及ぼすかを検討し、特に酸化系の代謝特性を亢進することが確認できた。しかしながら、その亢進の程度は骨格筋の体幹に近い部位と末梢に近い部位により異なることから、本年度は筋内での筋線維の代謝的な適応をより明らかにするために、同一横断面上における異なる部位での筋線維の代謝的な適応の違いを明らかにするための詳細な分析を行った。 その結果、同一横断面における同じタイプの筋線維であっても、表層に近い部位と深層に近い部位とでは必ずしも代謝的な適応が同じではないことが示唆された。昨年度の結果と併せ考え、これらの結果は、一つの骨格筋内において筋線維はかなり複雑に動員されているものと考えられた。 現在,若齢期に実施した持久性走トレーニングの効果がトレーニングを中止した場合のその後の変化(脱トレーニング効果)を明らかにするための実験を行っている。また,骨格筋内における筋線維の複雑な動員を調べる必要が示されたことから,筋線維を支配する運動神経細胞を含めた運動単位に関しても,今後検討を行っていく予定である。
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