2005 Fiscal Year Annual Research Report
スポーツ応援文化の研究-プロ野球の私設応援団と後援会を対象にして-
Project/Area Number |
14580033
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Research Institution | Nara University of Education |
Principal Investigator |
高橋 豪仁 奈良教育大学, 教育学部, 助教授 (40206834)
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Keywords | スポーツ / 応援 / 私設応援団 / プロ野球 / ファン |
Research Abstract |
1.私設応援団「神戸中央会」の年次継続的な参与観察 日本プロフェッショナル野球組織とセントラル野球連盟、パシフィック野球連盟、両連盟を構成する12球団は、「試合観戦契約約款」を設定し、この約款の下部規定の「特別応援許可規程」によって、来年度から私設応援団による集合的応援活動は許可制となった。本年度のフィールドワークでは、全国広島東洋カープ私設応援団連盟が情報を統制する形で、連盟に所属する応援団が特別応援許可申請書を作成・提出するプロセスを観察することができた。 2.楽天イーグルスと四国独立リーグのチームの応援行動に関する調査 坊ちゃんスタジアム(2005.8.9)、オリーブスタジアム(2005.8.26)、鳴門県営球場(2005.8.27)における応援行動を観察した結果、NPBの公式戦のような統一された集合的応援は行われていなかったが、3球場とも地元チームの私設応援団が存在しており、そこでは、NPBの応援スタイルを模した応援行動が見られた。宮城フルキャストスタジアムにおける聞き取り調査(2005年9月23日・24日)の結果、開幕以来、2,3の私設応援団が結成されたが、サッカー風の応援をしていた団体が淘汰され、現在は私設応援団「荒鷲会」が中心となり、伝統的な集合的応援を演出していることが分かった。 3.オリックス・バッファローズのホームゲーム観戦者に対する意識調査 ホーム球場であるスカイマークスタジアムと大阪ドームにおいて、観戦者を対象とした質問紙調査を実施し(前者は2005年5月15日,N=751、後者は2005年5月18日,N=780)、前年度の合併問題に関する意識調査を実施した。その結果、前年度の近鉄ファンとオリックスファンを比較すると、特に近鉄ファンにおいて合併に否定前な回答が多くあり、これは経営主導による非対称の球団合併によるものであると推察される。
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Research Products
(2 results)