2004 Fiscal Year Annual Research Report
自転車エルゴメータを用いたトレーニング・運動処方プログラムのソフト開発とIT活用
Project/Area Number |
14580034
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Research Institution | Nara University of Education |
Principal Investigator |
若吉 浩二 奈良教育大学, 教育学部, 教授 (30191729)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
新井 和彦 コンビウェルネス(株)開発部, 研究員
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Keywords | 自転車エルゴメータ / 無酸素性作業閾値 / Critical power / 間欠的運動 / 最大酸素摂取量 / 最大乳酸定常 / 心拍数 / 血中乳酸濃度 |
Research Abstract |
本研究の目的は、簡単に測定が可能であり無酸素性作業閾値(AT)と高い相関をもつCritical power(Pcri)レベルの運動強度において、自転車エルゴメータでの間欠的運動における運動時間と休息時間のどのような組み合わせが、持久力向上に効果的であるか検討を行うことである。結果は以下の通りである。 1)Critical Powerテストから100%Pcri負荷を求め、連続的運動・間欠的運動に用いた。 2)最大酸素摂取量(VO_2max)テストにおいて酸素摂取量(VO_2)及び心拍数(HR)の分析からVO_2maxと最高HR(HRmax)の決定を行った。決定されたVO_2maxとHRmaxを用い、連続的運動・間欠的運動の各運動の比較を行った。 3)100%Pcri負荷を用いた連続的運動において、VO_2、HR及び血中乳酸濃度(BLa)の測定を行った。その結果、BLa、VO_2及びHRにおいて有意に増加した。これらはAT=最大乳酸定常の概念より100%Pcri負荷がAT以上の負荷であることが示唆された。 4)100%Pcri負荷による間欠的運動において、VO_2、HR及びBLaの測定を行った。その結果、BLaはすべての運動において定常状態を示した。VO_2においては60秒運動+10秒休息の間欠的運動(E_<60・R10>)や120秒運動+20秒休息の間欠的運動(E_<120・R20>)が連続的運動と近い傾向であった。またE_<60・R10>やE_<60・R20>のHRは低定常傾向を示した。 5)本実験により連続運動と同様のVO_2を示し、BLaやHRの上昇傾向を示さないE_<60・R10>の運動時間と休息時間の組み合わせに間欠的運動が最も効果的でありことが示された。今後、トレーニング効果を測定することで本研究の妥当性が検討され、今後多くの運動処方現場において大いに活用されるものと考える。
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