2002 Fiscal Year Annual Research Report
ドイツ中世後期の「トーナメント」に関する基礎的研究
Project/Area Number |
14580037
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
楠戸 一彦 広島大学, 総合科学部, 教授 (00108268)
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Research Abstract |
本研究の目的は、ドイツ中世後期(14世紀から16世紀)における「トーナメント」(馬上槍試合)の歴史を、スポーツ史の立場から解明するための基礎的な研究として、先行研究および史料を収集し、これらに関する文献目録を作成すると同時に、史料に関する文献解題を行うことである。平成14年度は3年間の研究期間の初年度であり、海外での史料調査と先行研究の収集が主な実施計画であった。 海外での史料調査に関しては、平成14年9月に約2週間かけて、ドイツの図書館(ハイデルベルク大学図書館、シュツットガルト州立図書館)および市立文書館(ヴォルムス、ロットヴァイル、ウルム、レーゲンスブルク、パッソー)において、「トーナメント」に関する史料の確認を行った。特に、G.リュクスナーの「トーナメント書」に焦点を当てて、現物を確認すると同時に、内容の確認を行った。帰国後、リュクスナーの「トーナメント書」を始めとする必要な史料のコピー(マイクロフィルム)を入手し、一部の史料に関してはテキストの分析と解釈を開始した。 先行研究に関する和欧文の図書に関しては、ドイツ中世後期における社会制度、政治制度、戦争などに関する文献を、コピーあるいは購入によって入手し、内容の分析と解釈を開始した。特に、トーナメント(馬上槍試合)と戦争との関係に関する文献に焦点を当て、トーナメントの実用性とスポーツ化との関係に関する分析を始めた。
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