2004 Fiscal Year Annual Research Report
ドイツ中世後期の「トーナメント」に関する基礎的研究
Project/Area Number |
14580037
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
楠戸 一彦 広島大学, 総合科学部, 教授 (00108268)
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Keywords | 中世スポーツ史 / 史料学 / トーナメント / 文献解題 / ドイツ |
Research Abstract |
本研究の目的は、ドイツ中世後期(14世紀から16世紀)における「トーナメント」(馬上槍試合)の歴史を、スポーツ史の立場から解明するための基礎的研究として、選考研究及び史料(資料)を収集し、これらに関する文献目録を作成すると同時に、史料に関する文献解題を行うことである。平成16年度は3年間の研究期間における最後の年度である。 史料の収集に関しては、前年度までに収集した史料の解読を進め、文献目録の作成を行った。特に、トーナメントに関する最も重要な史料であるG.リュクスナーの『トーナメント書』(1530)に関しては、再版及び復刻版を含めた刊行状況、内容の分析などを行い、平成16年11月に開催されたスポーツ史学会においてその成果を発表した。 先行研究の収集に関しては、前年度までに引き続いて、ドイツ中世後期における戦争あるいはスポーツなどに関する和欧文の図書を入手し、内容の分析と解釈を行った。先行研究の中でも、特に、J.フレッケンシュタインが編集した『中世の騎士的トーナメント』(1985)は、トーナメント史研究の最も基本的な先行研究であり、本書における諸論稿の日本語訳を進めた。同時に、トーナメントに関する欧文の先行研究に関する文献目録を作成した。 最後に、史料及び先行研究に関する文献目録、G.リュクスナーの『トーナメント書』に関する分析、及びJ.フレッケンシュタイン編集の『中世の騎士的トーナメント』における重要な論稿の日本語訳を、「研究成果報告書」として纏めた。
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Research Products
(1 results)