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2004 Fiscal Year Annual Research Report

社会資本ストックの蓄積と産業クラスターの形成からみた北海道経済の空間構造

Research Project

Project/Area Number 14580076
Research InstitutionHokkaido University

Principal Investigator

橋本 雄一  北海道大学, 大学院・文学研究科, 助教授 (90250399)

Keywords社会資本ストック / 産業クラスター / 北海道 / 経済 / 空間構造 / インフラ / 生産誘発 / 知的クラスター
Research Abstract

本研究で,北海道における社会資本の蓄積と産業クラスターの形成から経済空間の構造を解明することを目的とした.そのために,まず交通を中心とするインフラの整備状況と,産業集積の現状をみた.その結果,公共投資による社会資本ストックとして,北海道では広範囲で交通インフラが整備されているが,その産業生産誘発効果は低下していることがわかった.また,その中で道央地区は他地区よりも公共投資による生産誘発が大きく,また他地区への投資も道央地区の生産誘発に結びついていることがわかった.
交通インフラなどの社会資本整備は,それによって築かれた良好な環境の中で生産誘発がなされることが期待される.ところが,前述したように公共投資の生産誘発効果は近年低下しており,交通インフラなどの整備が道内の産業発展に与える影響は減少していた.さらに,第三次産業の中間投入比率増加は,道内で経済のサービス化現象が進展しつつあることを示しており,公共投資の産業全般に対する経済的波及効果は低下していた.
このような状況において,労働力に対する付加価値が高い経済活動が,道央地区,特に札幌において展開されていた.この活動はITを中心とするものであり,その中核は,近年「サッポロ・バレー」と呼ばれている.都市内部のアメニティと,人材間の近接性の高さ,産学官の連携のとりやすさなどを利点とする当該地区では,連続したイノベーションの創出を可能とする知的クラスターが民主導で形成されてきた.これは社会資本による環境整備により,国際競争力の高い産業が集積した事例としてみることができるが,北海道全体として,このような事例は少ない.交通インフラのような社会資本整備は,札幌と他地区との近接性を上昇させ,札幌の経済圏を広範囲に拡大させることで,より大きな経済効果を生むのではないかと考えられる.

  • Research Products

    (5 results)

All 2005 2004

All Journal Article (5 results)

  • [Journal Article] 北海道における産業の集積とクラスター形成に関する地理的考察2005

    • Author(s)
      橋本 雄一
    • Journal Title

      北海道開発協会 開発こうほう 499

      Pages: 8-13

  • [Journal Article] 建物用途からみた大都市内部の構造変容2004

    • Author(s)
      橋本雄一
    • Journal Title

      北海道地理 78

      Pages: 23-50

  • [Journal Article] 地理情報配信システムの3次元地図ソフトウェアによる構築2004

    • Author(s)
      橋本雄一, 加賀屋誠一, 萩原 亨, 川村真也, 経亀 諭
    • Journal Title

      地理情報システム学会講演論文集 13

      Pages: 7-12

  • [Journal Article] 積雪・寒冷地域における路面状態と運転行動の解析2004

    • Author(s)
      橋本雄一, 加賀屋誠一, 萩原 亨, 川村真也, 経亀 諭
    • Journal Title

      地理情報システム学会講演論文集 13

      Pages: 1-5

  • [Journal Article] 積雪地域における都市内部避難場所の空間構造2004

    • Author(s)
      相馬絵美, 川村真也, 橋本雄一
    • Journal Title

      地理情報システム学会講演論文集 13

      Pages: 91-96

URL: 

Published: 2006-07-12   Modified: 2016-04-21  

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