2002 Fiscal Year Annual Research Report
ベビーカーの乗り心地に関する感性情報評価と最適構造デザイン
Project/Area Number |
14580109
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
久保 光徳 千葉大学, 工学部, 助教授 (60214996)
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Keywords | 乗り心地 / ベビーカー / 車椅子 / 心電位 / 生理指標 / 感性情報 / 最適構造 / デザイン |
Research Abstract |
(1)「乗り心地」に対する検討 「ベビーカーの乗り心地」に対する検討の根源的な基礎データを整備するために、より一般的な移動機器に搭乗する人の「乗り心地」について検討および実験を実施した。これまでに車椅子や乗用車用のシートに着座する人が主観的に感じる「快適性」の解明を基本的な目標とし,複数のシート条件と加振条件等の組み合わせによる人の物理的,心理的,そして生理的振動特性の「快適性」との関係についての検討を,6つの実験条件下において実施した。これらの実験においては,剛性材料で構成されたリジットシートを始めとし,軟質ポリウレタンフォームをクッション材とした一般的乗用車用シート,そして車椅子のシート部をシート条件とし,それと同時に,垂直方向の正弦波による周期的な加振,ランダム加振,そして実車走行による実路面加振の3加振を振動条件とした。また,シートに着座する人としての被験者の選定においても,各実験条件に応じて,共通性の強い被験者群を選定した場合と,逆に身体的な個人差のばらつきが大きい被験者群を選定して行った。現在までに、このような複数の実験条件を通して「振動環境下におけるシートに着座する人の快適性」に見られる基礎的な共通性と個人差ばらつきの傾向が明らかになっている。ここで得られた知見をベースとして「ベビーカーの乗り心地」に対する検討と考察を展開している。 (2)生理指標の測定システムの設計と試作 「乗り心地」を表す生理指標として[心電位]と[脳波]の変動特性を用いることを検討した。仮実験における測定結果を通して、比較的測定電位の大きい[心電位]の変動を第一次近似的な「乗り心地」の生理指標とすることとし、その実施において必要な設備および測定環境の整備を行い、予備的な測定を実施した。
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