2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14580162
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Research Institution | Tokyo Metropolitan College |
Principal Investigator |
高崎 禎子 東京都立短期大学, 健康栄養学科, 助教授 (50171434)
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Keywords | 小麦粉 / 生地 / チロシン残基 / ジチロシン |
Research Abstract |
(目的)小麦粉生地における粘弾性の発現機構は、SH-SS交換反応に関連して多くの総説にまとめられているが、システイン残基と同様に反応性の高いチロシン残基の分子間架橋構造への関与についてはほとんど報告されていない。申請者はシステイン残基とチロシン残基の反応についてすでに報告している。今回は、小麦粉生地中にジチロシンによる架橋構造が存在するかを検討した。 (方法)小麦粉100gと水60gを混ねつし、生地よりグルテンを抽出し、.凍結乾燥し、試料とした。グルテンを5%フェノール入り6N HC1中で105℃、24時間、気相加水分解した。酸加水分解した試料を用いて、LC分析を行ったところ、合成ジチロシンと,リテンションタイムの一致するピークが存在したためLC-MSにより同定を試みた。 (結果)合成ジチロシンをLC-MSによる分析した結果、リテンションタィム4.06分にピークが出現し、(M+H)+であるm/z 361、(M+Na)+であるm/z 383、(2M+H)+であるm/z 781、のスペクトルが観察された。ジチロシンの特徴的なイオンであるm/z 361を選択し、その強度変化を連続的に記録する高感度分析SIM、および精密質量361.1400による高感度分析も行ったところ、小麦粉生地加水分解物中に少量ではあるがジチロシンの存在が確認された。今回の分析条件ではリテンションタイムが早すぎたため、他の化合物との分離が不十分である可能性もある。分析条件をさらに検討し、ジチロシンの生成について再度検討する必要がある。
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