2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14580163
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Research Institution | Niigata Women's College |
Principal Investigator |
佐藤 恵美子 県立新潟女子短期大学, 助教授 (80141349)
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Keywords | ゴマ種子の表面、断面構造 / 焙煎条件 / ゴマ豆腐 / 延性破断 / クリープ / 官能検査 |
Research Abstract |
今年度は、「ゴマ豆腐の力学的特性に及ぼすゴマ豆腐の焙煎条件の影響」という申請テーマで、最終年度であるため、配分額は、100,000円である。過去3年間の研究成果をまとめるつもりで、以下に報告をさせて頂いた。 ゴマを炒る時は「3粒はぜたら、火を止める」といわれている。あらい黒、白ゴマ、皮むき白ゴマ3種について電気オーブンにより160,170,180,190,200℃で10分間加熱したゴマ種子を用いてゴマ豆腐を調製した。ゴマ種子の焙煎に伴う色(色差計により)、表面構造、断面構造をSEM写真により、観察した。ゴマ豆腐の調製方法は、ゴマ40gに水250g加えて、3分間ミキサーにて攪拌し、さらに200g加えて、50メッシュのフルイを通して、ゴマ乳435gを得た。ゴマ乳に本葛デンプン40gを加え、攪拌機を用いて、250rpmで25分間攪拌し、テフロン製円筒型(20×20mm)に流し入れ、凝固させた試料を15時間後、試料温度20℃でレオナー(RE-305,山電)を用いて、破断測定、テクスチャー、クリープ測定を行った。その結果、あらい黒ゴマ豆腐は、硬さ応力、破断応力、破断歪率、破断エネルギーが最も高いことから、最も硬く、破断しにくいゲルであることがわかった。次に硬さ応力、破断特性値が高いのはあらい白ゴマ豆腐であり、皮むき白ゴマ豆腐は、3種の中で最も小さかった。焙煎温度の影響では、170℃焙煎ゴマ豆腐は、硬さ応力、破断応力、破断歪率、破断エネルギー及び瞬間弾性率(E_0)が最も小さく、190℃焙煎ゴマ豆腐のこれらの物性値は最も高い値を示した。寒天ゲルはゴマ豆腐と比べて、破断応力は大きいが破断歪率の小さい脆性破断を示したが、ゴマ豆腐は、破断応力は小さいが、破断歪率の大きい(47〜63%)、典型的な延性破断を示した。170℃焙煎ゴマを用いたゴマ豆腐は未加熱ゴマよりも破断しにくい、ゴマ豆腐特有のテクスチャーを形成する。硬さ応力、破断応力が小さい170℃焙煎ゴマ豆腐は軟らかく、口ざわりがよく総合的に好まれるが、190℃ゴマ豆腐は最も硬く、口ざわりが悪く、総合的に好まれないことがわかった。
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Research Products
(6 results)