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2002 Fiscal Year Annual Research Report

戦前期における文化財認識と保護主体に関する研究

Research Project

Project/Area Number 14580175
Research InstitutionKanagawa Prefectural Museum of Cultural History

Principal Investigator

寺嵜 弘康  神奈川県立歴史博物館, 学芸部, 主任学芸員 (80250231)

Keywords文化財保護 / 奈良県 / 史蹟名勝天然記念物 / 特別保護建造物
Research Abstract

平成14年度は、都道府県の自治体史などから課題に関するデータ項目を抽出し、その上で現地調査することを計画した。この結果、群馬、東京、神奈川、奈良の各都県分については、戦前期に刊行された郷土史誌の書誌データを収集することができた。なかでも奈良県については奈良県立図書館で奈良県庁文書などの資料を実地調査することができた。この結果奈良県について以下のような新たな知見を得ることができた。
奈良県は、古代からの寺院や遺跡が多数存在し、多くの貴重な文化財が伝えられている地域であることから、明治維新以降もっとも早い段階から文化財の保護活動が進められた地域のひとつである。その保護活動の対象は専ら「名品主義」と呼ばれるような古社寺及び皇室縁の文化財であった。明治末から大正期にかけて史蹟名勝天然記念物を文化財に含めて保存しようという動きが見られていった。このような文化財の範囲の拡張に貢献した主体は、国や県・市町村の行政官が中心であったが、地域の教育者や郷土史家の役割もみられた。さらに住民に対する文化財保護意識の普及啓発のために、東京から学者や専門家を招聘して講演会や文化催事を実施しており、その役割は高かった。
また奈良県では古社寺を中心とした特別保護建造物なども多数存在し、その修復保存に関しても先駆的な役割を果たしていた。

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Published: 2004-04-07   Modified: 2016-04-21  

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