2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14580182
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
宮田 清蔵 東京農工大学, 本部, 学長 (90015066)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
斎藤 拓 東京農工大学, 工学部, 助教授 (90196006)
村瀬 繁満 東京農工大学, 工学部, 教授 (10323750)
市原 祥次 東京農工大学, 本部, 学長 (60323747)
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Keywords | 高分子物性 / 机上実験 / 熱的性質 / 結晶化 / ポリマーブレンド / 力学 |
Research Abstract |
1つの装置で高分子物性に関する主な学生実験を10分以内の短時間で行うことが可能で、コンパクトで持ち運びができる「机上実験装置」を試作した。机上実験装置は円筒形ヒートブロックと恒温浴から成り、ヒートブロックの温度は温度コントローラーにより室温から200℃まで制御できるようにした。ヒートブロックに透明窓材を填め込み、白色光を光ファイバーを通じて窓材に照射することで、高分子の熱的性質、ポリマーブレンド・アロイ、電気的性質に関する実験を可能にした。例えば、窓材の上に置かれた試料の結晶構造あるいはポリマーブレンドの相分離構造を立体顕微鏡を利用して観察できた。また、結晶試料を高温で溶融した後に降温することで結晶化過程の観察が、それを昇温することで結晶の融解する過程を観察できた。同様の降温・昇温により、ポリマーブレンドの相分離過程あるいは相溶解過程が観察できた。また、本装置の窓材にはITOガラスが用いられ、窓材が電気的性質を評価するための電極にもなり得る。この窓材ともう一枚のITOガラスの間に試料を挟み、その試料の電気的性質(誘電性、導電性など)を付属のインピーダンスアナライザーを利用して測定可能にした。さらに、ヒートブロック上に置かれた応力計を装着した恒温浴中で試料を延伸させることで、力学的性質と光学的性質に関する実験を可能にさせる装置を試作中である。
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Research Products
(8 results)
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[Publications] 三浦慶子, 斎藤 拓: "超臨界法による高分子の高次構造制御とセルロースへの応用の可能性"セルロース学会誌. 9巻3号. 155-159 (2002)
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[Publications] 宇野泰光, 宮田清蔵, 村瀬繁満: "フッ素樹脂の溶融紡糸"繊維学会誌. 58巻4号. 143-148 (2002)
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[Publications] S.Murase, N.Kimura, A.Inoue, Y.Miyashita, Y.Nishio: "Structural Characteristics and Moisture Absorption Behavior of Nylon-6/Clay"Journal of Polymer Science, Part B. 40巻6号. 479-487 (2002)
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[Publications] M.Yamazaki, M.Teduka, K.Ikeda, S.Ichihara: "Preparation of Carbon Materials with coral-like Continuous pores Using Miscible Polymer Blends"Journal of Materials Chemistry. (未定). (2003)
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[Publications] H.Yoshida, M.Sone, A.Mizushima, Abe, X.T.Tao, S.Ichihara, S.Miyata: "Electroplating of Nanostructured Nickel in Emulsion of Supercritical Carbon Dioxide in Electrolyte Solution"Chemistry Letters. 2002. 1086-1087 (2002)
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[Publications] 村瀬繁満, 斎藤拓 (分担): "繊維の百科事典"丸善. 1102 (2002)
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[Publications] 市原祥次, 村瀬繁満 (分担): "化学便覧(第6版)"丸善. 1709 (2003)
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[Publications] 市原祥次 (分担): "高分子の寿命予測と長寿命化技術"エヌ・ティー・エス. 1085 (2002)