Research Abstract |
本研究は工学に用いられる数学の内容を考慮しながら,教授内容の精選と教材の整備,授業方法の改善,テクノロジーの活用の有効性の検証,授業評価などの総合的な授業改革を目的としている。平成14年度はその第1歩として次の研究活動を行った。 (1)解析学の教科書の作成: 高専第3学年・大学1年向けの教科書を作成。全26章で構成され,1週間で1章を学ぶように工夫されている。これを4人の研究分担者で授業に使用し,1駒あたりの教授内容の多寡,問題の難易度(学生の理解度),テクノロジーの活用が有効な場面などを検討する。 (2)論文発表 阿蘇和寿『数学の授業における学生の探究活動』(日本数学教育学会高専・大学部会論文誌,Vol.9,No.1,2002.8),澤田功『物理も数学も』(大学の物理教育,2002-2)を発表。 (3)研究会のおける発表 北陸地区数ナビ活用研究会(富山,福井・福井工業高等専門学校,2002.6.22),日本数学教育学会(兵庫,2002.7.31),T^3 Japan(阿蘇,東京・筑波大学付属高校,2002.8.24,25),日本物理学会(澤田,愛知,2002.9.7)数学教育の会(阿蘇,東京・学習院大学,2003.1.12),工学教育基礎セミナー(阿蘇,石川・金沢工業大学2002.1.26)において,テクノロジーを活用した授業の実践報告,数学教育と物理教育との関連,微積分教育における無限小の取り扱いに関する提案を発表。 平成15年度は同学年を対象に数式処理電卓TI-89を授業に活用しながら,授業改革の実践とその検証を行う。あわせて他の科目の教材の整備を進める。
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