2004 Fiscal Year Annual Research Report
高専における数学の授業改革に向けたトータル・アプローチ計画
Project/Area Number |
14580205
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Research Institution | Ishikawa National College of Technology |
Principal Investigator |
阿蘇 和寿 石川工業高等専門学校, 一般教育科, 教授 (80110154)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
澤田 功 石川工業高等専門学校, 一般教育科, 助教授 (90332014)
冨山 正人 石川工業高等専門学校, 一般教育科, 助教授 (70311016)
森田 健二 石川工業高等専門学校, 一般教育科, 助教授 (60312196)
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Keywords | トータルアプローチ / 授業改革 / テクノロジー / Activity(探究活動) / PBL |
Research Abstract |
昨年度までの実績は大きく2つに大別され、そのひとつは高専第2学年で使用する解析学の教科書の作成とそれを用いた授業実践に基づく改訂作業(平成14年度から継続)であり、もうひとつは数学の授業改革運動TAMSを全国規模で展開し授業改善に関する議論と実績を積み重ねること(平成15年度から開始)であった。平成16年度はそれらの活動を継続するとともに、TAMSにおけるプロジェクト「関数とグラフの授業改革」を立ち上げ、「具体例からはいる関数とグラフの授業」を目指した具体的な作業を開始した。このプロジェクトは平成15年11月から議論を積み重ね、平成16年度4月からテキストの作成と授業実践に入った。この活動の特長は、授業時間ごとに授業報告(授業内容、学生の様子、提出されたレポートの中の質問事項とそれから派生する教授法の問題など)がなされ、それについての質疑応答がリアルタイムに行われたことである。テキストの作成は授業と並行して行われたが、授業報告の結果やそれについての意見によって逐次改良が重ねられ、平成16年3月にはテキスト「技術者を目指す人のための関数とグラフ入門」を作成した。これは当初の計画通り、具体例をもとにしたProgram Based Learning方式を採用した。全部で20の章から成り、各章にはActivityとしてテクノロジーを用いた探求の課題を収録した。これによって、どのようにしてテクノロジーを数学の授業に用いるか、ということに対するひとつの回答が提示できたと考えている。章末にはチェックリストを掲げ、章ごとの学習の目標を明らかにしてある。このテキストの作成の意義は、それによって、何をどのように教えるべきかということを議論する踏み台ができたということである。したがって、できあがったテキスト以上の成果が、今後の議論によって生み出される可能性が出てきたといえる。授業報告は今後も続けら、さらに改良が加えられていく計画となっている。
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Research Products
(1 results)