2002 Fiscal Year Annual Research Report
高等教育レベルにおける情報関連の科学技術教育と社会ニーズとの整合化の国際比較
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14580207
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Research Institution | National Institution for Academic Degrees and University Evaluation |
Principal Investigator |
神谷 武志 大学評価・学位授与機, 構・学位審査研究部, 教授 (70010791)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮崎 和光 大学評価・学位授与機, 構・学位審査研究部, 助教授 (20282866)
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Keywords | 情報教育 / 情報産業 / 人材育成 / 国際比較 / e-learning / 光情報教育 |
Research Abstract |
本研究では激変する産業社会構造の変化に見合った情報関連産業の育成に関する高等教育レベルの革新に関して国際的な観点から調査研究することを目的としている。 本年度はまず、予備研究段階でおこなった国内での情報関連分野の人材育成に関する、情報産業調査および大学の電子・情報関係学科のアンケート調査をとりまとめ、国内および国際学会において発表し、共通の間題意識を持つ研究者・教育者との意見交換を進めた(日本高等教育学会第5回大会-愛知学院大学2002年5月-)(American Society of Engineering Education/ International Colloquium on Global Changes in Engineering Education -Berlin,2002年10月-)。 また、カナダ、韓国、ドイツおよび日本の大学における電子・情報関連学科の情報教育の改善状況を訪問調査した(アルバータ大学、ハンヤン大学、ベルリン工科大学、京都大学)。IT分野教育の効率改善のためにIT技術を活用した教育方法の導入(e-learning)が活発に行われている。一方、速い速度で変化する科学技術の最先端を整理することなく教育の現場に導入すると基礎学力をじっくり育てる観点からは好ましくない影響がでる、という批判も挙がっている。 情報に関係の深い物理学分野の教育の例として光情報教育をとりあげ、光と情報の基礎教育の中に科学技術の最先端をどのように取り入れてゆくのが望ましいかについて検討を行い、日本光学会のシンポジウム「大学における光情報教育を考える」において発表した。 これまでの調査に基づいて情報関連の教育の改善における課題としては基礎の重視と情報技術の多様化の両側面をいかに両立させるか、が大きな問いであることが浮かび上がってきている。これらについて論文発表を準備中である。また、諸外国との比較次年度に進める予定である。
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[Publications] 神谷武志, 宮崎数光, 小林信一: "情報通信関連人材育成に関する調査と検討-産業界と大学の需給マッチング問題"日本高等教育学会第5回大会発表要旨集. 第5号. 70-71 (2002)
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[Publications] T.Kamiya, K.Miyazaki, S.Kobayashi: "Educational Issues of IT Engineers in Japan-Survey Studies on Gap between Industrial Demand and University Supply-"ASEE/SEFI/TUB 2002 International Colloquium on Global Changes in Engineering Education (Berlin, Oct 2002). URL : www.asee.org/. 9 (2002)
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[Publications] 神谷武志: "大学における光情報教育 : その現代的課題"日本光学会年次大会学術講演会 講演予稿集. 56-57 (2002)