2002 Fiscal Year Annual Research Report
学習分野や学習者の理解状況に応じた誘導機能を持つ個別学習システムの研究
Project/Area Number |
14580233
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Research Institution | Sophia University |
Principal Investigator |
田村 恭久 上智大学, 理工学部, 講師 (30255715)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井口 早苗(原田 早苗) 上智大学, 外国語学部, 助教授 (30286752)
田中 幸子 上智大学, 外国語学部, 教授 (60236586)
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Keywords | 教材開発 / 学習分野 / ナビゲーション / 個別学習 / 学習者モデル |
Research Abstract |
14年度は、学習分野として数学や物理など、種々の知識を応用し組み合わせる「問題解決」能力を要する学習分野に注目した。学習者がこの問題解決能力を獲得するためには、公式などを覚える暗記型学習は役に立たず、公式を所与の問題に変形あるいは組み合わせて、問題に適合したモデルを作成する能力が要求される。 このため、まず問題解決にあたって必要な一般的なプロセスを抽出し、それに沿って学習者をナビゲートするシステムを開発した。これは、問題や概念の一般化、既存の知識とのマッピング、そして具体的な問題解決のためのモデル作成と解の導、といった段階からなる。また、必要に応じてこのプロセスを学習者に提示し、現在進んでいるプロセスをメタ認知的な時限から捉える助けとした。さらに、学習者の問題解決プロセスのなかで行き詰まりが発生した場合、学習者が置かれている段階に応じてヒントを提示し、会の導出を促す機能を考案した。 また、学習者の理解状況に応じた誘導をスムーズに行うため、学習支援向けインタフェースエージェントを導入した。この実装はMicrosoft Agentを利用したが、その動きや台詞などを学習者の達成状態や行き詰まりなどの状態に応じて適応させる機能を追加した。これと同時に、発汗や動悸など、学習者の生理状態を把握し、それと学習者の達成状態を組み合わせ、エージェントの動きを決定する。 今年度は、こういった学習分野に適応した教材などのフレームワークを開発し、これに沿って教材を作成することで、開発効率を高める再利用方法の研究や、問題解決以外の分野への適用を考案する。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 田村恭久: "学習コンテンツのドメイン指向再利用"教育システム情報学会 全国大会 予稿集. 95-96 (2002)
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[Publications] Yasuhisa Tamura: "Domain Analysis of Hierarchical Subject Knowledge and Instructional Strategy"Proc. Int'l Conf. Advanced Learning Technology (ICALT). 531-533 (2002)
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[Publications] 三ツ井淳, 大塚哲也, 田村恭久: "学習者の教材解釈に着目した学習ドメインの分析と再利用"教育システム情報学会 研究会 予稿集. 2002・5. 21-26 (2002)
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[Publications] 清水友明, 田村芳明, 田村恭久: "学習支援エージェントを用いた学習者状態に適応する誘導方法"教育システム情報学会 研究会 予稿集. 2002・5. 27-32 (2002)