Research Abstract |
本研究においては,日韓共同理工系学部留学生受入事業計画という現実的課題に応えるため,本研究の代表者及び協力者は,平成14-15年度において,韓国の慶煕大学国際教育院を始め,東京学芸大学と国際学術学生交流協定を締結する韓国および諸外国の大学や,その他の中等教育機関の協力を得て,日本留学を前提とした日韓共同理工系学部留学生候補者に対する留学に関わる不安意識調査,日本語学習ストラテジー調査,言語学習に関するビリーフ調査を行い,日韓共同理工系学部留学生323名,韓国の高校生656名,韓国の大学生172名,台湾の大学生76名,タイの大学生73名,ドイツの大学生70名,フランスの高校生40名,から有効回答を得た。得られた回答をもとに,データの統計処理,留学ないし学習意識に関する分析・考察を行い,研究成果報告書にとりまとめた。同報告者に収録された様々な学生の留学意識や言語学習に係る信念や学習ストラテジーの分析結果は,今後,理科系の外国人留学生のための教育課程構築,あるいは,教材開発研究のための貴重な資料となることが予想される。 また,韓国の慶煕大学国際教育院の予備教育担当関係者の協力により,第1期生から第5期生までの渡日前の予備教育について,日本語教育,専門基礎教育,日本文化理解,また,その他の学生指導に係る基礎資料を得た。同資料は,日韓共同理工系学部留学生の受け入れ大学,留学生センター等において,同学生のレディネスを調査し,カリキュラムデザインを考える上で,貴重な資料となると思われる。
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