2002 Fiscal Year Annual Research Report
疫学調査における対照群選択のためのマッチング及びその他の方法の統計的評価
Project/Area Number |
14580356
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Research Institution | Radiation Effects Research Foundation |
Principal Investigator |
JOHN Cologne 財団法人放射線影響研究所, 統計部, 主任研究員 (50344411)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤井 良宣 宮崎大学, 教育文化学部, 助教授 (10218985)
和泉 志津恵 財団法人放射線影響研究所, 統計部, 研究員 (70344413)
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Keywords | 疫学研究デザイン / コホート研究 / 症例対照研究 / リスク因子相互作用 / 対照群抽出方法 / 統計的効率 / 交絡因子 / 統計的相互作用 |
Research Abstract |
1.マッチングを行ったデータのための一般的な統計解析法を開発 曝露に基づくマッチング抽出方法は簡単であるため、曝露量が既に測定されている場合、他の相互作用因子を研究するために好まれている。そこで、我々はマッチングを行ったデータから曝露リスクの推定方法について検討している。通常のリスク解析は不可能だが、曝露量について細かな層から無作為的に抽出したように擬似抽出確率を定義して、重み付きの抽出に基づく一般的な解析法から得られる漸近的な抽出確率を計算するプログラムを作った。ここで、抽出されていない対象者には曝露リスクについて情報があるが、その情報は他の交絡因子や相互作用の影響について補正されていない。交絡因子と相互作用因子が測定されている抽出された対象者の情報と、抽出されていない対象者の情報を合わせる全データを用いる分析方法も検討している。 2.シミュレーションを用いてマッチング法とその他のデザインを比較 我々が得た結果の大部分は、対照抽出及び(統計的の)相互作用の研究に関連している。相互作用を推定する際偏りをなくすために、曝露情報以外について対照群と曝露群とが比較可能である必要がある。リスク因子についてマッチングすることは、相互作用の研究の統計的効率を高めるために有効ではない。むしろ、カウンターマッチングのように既知であるリスク因子を制御するために対照群を重み付きで抽出する方が、望ましいと思われる。今後、無作為採用法と我々の方法との比較を行う予定である。 3.開発した統計手法を既存データ解析に応用 研究者が理解の上で効率の良いデザインを選べるために、色々な対照抽出デザインの有効性を解説し、それらの検出力を計算できるようなソフトウェアを開発するのが、我々の目標である。 4.学会での発表及び統計及び疫学専門誌への投稿 第203回広島統計談話会及び第13回日本疫学会総会において、研究発表を行った。また、相互作用解析と対照群の影響についての論文は、印刷中である。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Cologne J: "Effect of Comparison Group on Inference about Effect Modification by Demographic Factors in Cohort Risk Regression"Japanese Journal of Biometrics. (in press).
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[Publications] Cologne JB: "コホート内症例対照研究デザインの改良:層別化「カウンターマッチング」(CM)を用いた対照者抽出による検出力の向上"Journal of Epidemiology. 13(1)supplement. 51 (2003)
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[Publications] Sharp GB: "Hepatocellular carcinoma among atomic bomb survivors : Significant interaction of radiation with hepatitis C virus infections"International Journal of Cancer. 103. 531-537 (2003)