2003 Fiscal Year Annual Research Report
並列分散処理を自律的に支援する機能を持つクラスタ向けネットワークの研究
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14580361
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
和田 耕一 筑波大学, 電子・情報工学系, 教授 (30175145)
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Keywords | クラスタコンピュータ / 並列分散処理 / 高性能ネットワーク / 通信プロトコル / MPI / ネットワークアーキテクチャ / 性能評価 |
Research Abstract |
本研究は、クラスタコンピュータの性能の飛躍的な向上を目指し、(1)並列分散処理における通信に伴う処理を自律的に支援する機能を持つネットワークの開発、(2)共有メモリを想定した並列分散プログフム中のデータ更新、読み出しアクセスを解析し、本ネットワークの自律通信機能を活用するための情報を抽出するアクセス解析ソフトウェアの開発、(3)本システムの性能評価、を目的とする。 本ネットワークを用いてPCを結合し、高い通信性能を実現するとともに通信に要する時間の大幅な隠蔽が可能なクラスタコンピュータの実現を目指す。 本研究では、ネットワークインタフェース、スイッチのハードウェア、およびデバイスドライバや通信用APIなど関連ソフトウェアを開発し、評価を行った。本年度の成果は以下の通りである。 1.ネットワークインタフェース、およびスイッチ上のプログラム開発 2.アクセス解析ソフトウェアとのインタフェースソフトウェアの開発 3.MPIやTCP/IPなど、標準的な通信ソフトウェアの開発 4.性能評価 性能評価の結果、本ネットワークは、3.6μsecの低いレイテンシと2.8Gbits/secの高スループットを達成できることが分かった。すなわち、本ネットワークの高い自律性と専用ハードウェアの機能により、物理レイヤの88%のスループットを引き出すことが可能であることが確認できた。また、MPIやTCP/IPなどの標準的な通信ソフトウェアにおいても、従来のネットワークより高い性能が得られることがわかった。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] S.Yamagiwa, K.Aoki, M.Ono, T.Sakurai, K.Wada, L.M.Campos: "Maestro2 : A New Challenge for High Performance Cluster Network"Proc.of the 6th World Multiconference on Systemics, Cybernetics and Informatics. 382-387 (2002)
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[Publications] K.Aoki, S.Yamagiwa, M.Ono, K.Wada, L.M.Campos: "An Architecture of high performance cluster network : Maestro2"Proc.of IEEE Pacific Rim Conf.on Communications, Computers and Signal Processing. 382-387 (2003)
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[Publications] S.Yamagiwa, K.Ferreira, L.M.Campos, K.Aoki, M.Ono, K.Wada, M.Fukuda, L.Sousa: "On the Performance of Maestro2 High Performance Network Equipment, Using New Improvement Techniques"Proc.of the 23rd IEEE International Performance Computing and Communications Conference. (発表予定). (2004)
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[Publications] K.Aoki, S.Yamagiwa, K.Ferreira, L.M.Campos, M.Ono, K.Wada, L.Sousa: "Maestro2 : High Speed Network Technology for High Performance Computing"Proc.of IEEE International Conference on Communications. (発表予定). (2004)